借金をする必要ができまして、どこから借りるか迷っています。借り入れには審査というものがあると知り、通過しないと借りられないと聞きました。
そこで質問なのですが、消費者金融、銀行、信販系で、借りやすさや返しやすさ、利点や欠点を比較して教えていただきたいのです。確実に借りたいので、どうかお願いします。
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借りやすさだけなら、消費者金融>信販>銀行
基本的な審査内容はほとんど変わりませんが、借りやすさ、即日融資という点だけで言えば、消費者金融がダントツと言っていいでしょう。契約完了の時刻にもよりますが、店頭や無人契約機からの申し込みならば、その日のうちに借り入れができます。ご質問者様のように、急ぎで現金を借りたい、という人にはお勧めです。
その次が信販系、銀行系と続きますが、銀行系ローンは申し込みからカードが手元に届くまでに、時間がかかるという難点があります。審査がスムーズに行っても、カードは郵送になりますので、早くともも2~3日、中には1~2週間掛かったという人もいます。信販系もキャッシング機能をクレジットカードに付けていれば早いのですが、付けていないと手続きの関係上、どうしてもその日のうちにというわけにはいきません。
ただ、信販系と銀行系には、消費者金融にない強みがあります。それは金利の安さです。金利の安さで言えば、銀行<信販<消費者金融となります。
消費者金融は利息制限法に基づいた金利になります。利息制限法では、10万円以下の借り入れなら20%、10万円以上100万円未満ならば18%、100万円超ならば15%となります。しかし、10万円以下の借り入れでも最高金利を18%としているところがほとんどで、よほど高額な借り入れでなければ15%~18%の金利に落ち着きます。
信販系は、会社によっては、消費者金融より金利が安くなることがあります。元々クレジットカードを発行する会社ですので、安心と使いやすさは消費者金融と勝るとも劣りません。また、ポイントサービスを実施しているところもあり、ただ借りるだけでなく特典が得られることもあります。
銀行系は、金利がダントツに安く、返済総額が圧倒的に少なくて済みます。最高金利が14%前後のところが多く、総量規制という年収の1/3までの貸付という制限もありません。かと言って、無制限に貸し付けるわけではなく、きちんと申込者の収入から返済のバランスを考えた借入枠になりますのでご安心ください。
返済に関しては、各消費者金融、信販会社、銀行によって返済方法が異なりますので、一概にどれがいいとは言えません。なるべく毎月の返済額を少なくしたい人、毎月決まった金額を支払っていきたい人、残高が減るにつれて月々の返済金も減らしたい人など、ニーズは人それぞれです。
少額でいいのであれば、確実に借りたい、ということですので、消費者金融をお勧めします。ある程度まとまった額が必要であれば、信販系と銀行系が、最高融資額が高めなので、そちらが良いでしょう。
消費者金融・銀行・信販、その審査に通りやすい順番とは
自由な用途に使えるお金を借りる方法としては、複数あります。しかし、お金を借りる以上は返済しなければなりません。そのため融資を受けるための審査を受ける必要があります。融資審査では主に返済に関することで、生年月日、住所、氏名の基本的な個人情報のほか、収入の金額やボーナスの有無、勤めている会社、勤続年数や居住実態や居住年数、またその他の金融機関などからの借入金の有無とその金額などの信用情報です。
なお、個人情報を証明するために免許証やパスポートなどを用意する必要があります。また収入に関しては最初から給与明細などの提出を求められる場合もありますし、一定以上の金額の借り入れを行う場合にのみ提出が求められる場合があります。これらは書類上の自己申告制ですが、勤めている会社に対しては在籍確認が行われる場合がありますし、借入金の有無に関しては、信用情報機関に照会して調べられることになります。
いずれにしても、融資審査では、その会社が定める審査基準によって決定されます。また融資限度額なども会社によって異なるので、どうしても審査に通りやすい会社とそうでない会社に分かれます。
主に融資に通りやすい順番としては、消費者金融、銀行系消費者金融、銀行、信販会社と言われていますが、近年はやや状況が変わりつつあり、この順番はあまりアテになりません。その理由が保証人です。通常は、お金を借りるさいにはその返済を保証するために担保や保証人を用意するのが一般的です。しかし、キャッシングやカードローンなどでは無担保が原則で、無保証人である場合が殆どでした。このため、借り手が返済不能に陥った場合には会社が、その損害を被ることになります。そのため融資審査の厳しい銀行や信販会社などでは、一定の収入と安定した職業でなければ加入は困難でしたが、近年は保証人として保証会社を入れることでその審査基準がやや緩和される傾向にあります。
特に入りやすいカードローンやクレジットカードなどは、この保証会社が入っているのが殆どで、保証会社の多くは消費者金融会社がなっている場合が殆どです。また本体が損害を被らないように関連子会社を保証会社としている場合も多くあります。一方で、従来どおりに保証会社を入れていない場合には、やはり審査が厳しい傾向にありますが、それだけ金利や貸出条件などが有利な傾向にあります。
ただ、それでもやはりお金を借りやすい順番で一番に立つのが消費者金融になります。消費者金融はもともと個人向けの小口融資を行う貸金業者を指す言葉で、1980年代から使われてきました。それ以前はサラリーマンを対象とした融資が中心でしたのでサラリーマン金融またはサラ金と呼ばれていましたが、当時は貸金業法などもなく過剰な貸付けや、高い金利、また行き過ぎた取立てなどが横行し、サラ金地獄という言葉がたびたび登場するほどまでイメージが悪化しており、現在でも悪い意味でサラ金と呼ぶ人が多くいます。
また貸金業法そのものもこの社会問題を背景に出来たもので施行された1983年当時は貸金業規制法の名称であり、俗称ではサラ金規制法とも呼ばれていました。貸金業法施行以降は、貸金業者は登録制となり、1つの都道府県で事務所や営業所を設置する場合には都道府県知事、2つ以上の都道府県で事務所や営業所を設置するには内閣総理大臣(所管する財務局長)の登録が必要となり、登録も3年毎の更新制となっています。また業界団体の設置や法令に違反する行為をした場合には登録取消などの行政処分が行えるようになっています。
その一方で銀行では1950年代後半頃から個人向けの融資が行われるようになりましたが、目的ローンが中心で用途自由な個人向けの小口貸付けは、1970年代以降になります。この頃は庶民ローンや市民ローンとも呼ばれていましたが、のちにATMやCDの登場によってキャッシュカードが登場すると、キャッシュカードを利用したカードローンが登場して現在に至ります。ただし、これらを利用するのには銀行の口座を持っていることなどが条件であったり、審査基準が現在とは比べ物にならないほど厳しいといったこともあり、現在ほど一般的ではありませんでした。これは、この当時は個人向けの小口融資に積極的でなかったことと、信用情報機関の整備が進んでいなかったことなどから貸し倒れのリスクが高かったことなどが影響しています。
また現在とは異なり公的金利も高い時代であったことも影響しています。その後のバブル崩壊によりゼロ金利時代が続くと経営が厳しくなり1990年代には合併や統廃合など業界再編が行われて現在に至ります。その過程の中で、信用情報機関の整備やIT技術により個人向けの小口融資がしやすくなった環境に変化したため、現在ではカードローンは一般的な商品のひとつとなっており、メガバンクから地方、信用金庫まで幅広く取り扱われています。なお、口座付きカードローンの特色としては、定期預金を担保とした融資を受けることができるため、定期預金を崩したくない場合には金利を低くした融資を受けることができるメリットがあります。また定期預金が担保ですので、審査を受ける必要がありません。
また信販会社のクレジットカードによるキャッシングサービスは、1960年代後半から行われていますが、そもそもクレジットカードに加入するための要件が厳しいこともあり、あまり一般的ではありませんでした。それにクレジットカードは基本的にはショッピングの決済に使われるものであるため、キャッシングサービスはあまり重要視されない傾向にあります。クレジットカードを利用するメリットは、支払いに現金を用意する必要がないことで、また分割払いも可能なため高額な商品の買い物をするさいに有利に働きます。分割払いに関しては一括払い、2回払いまでが手数料無料ですので、それまでにお金を用立てれば手数料を支払わずに支払いを後回しにすることができます。
また分割も3回払いから36回程度の分割支払いまであり、それぞれ定められた手数料を支払うことになりますが、手数料率は用途自由なお金を借りるよりも割安に設定されているため有利です。近年は、リボルビング払いと呼ばれる毎月の支払い額が一定になるものもあり支払い方が多様です。また1つクラス上のクレジットカードのメリットとしては、旅行保険などが付与される場合があり海外旅行に行くさいに有利ですし、国際ブランドの多くは海外でのキャッシングサービスにも対応している場合が殆どで、現地で入用になった現金を用立てることができます。金利は高めですが現地の対応しているATMから現地通貨を直接引き出せるメリットがあり、両替の手間が必要ないのが最大の魅力です。
1990年代ころまではクレジットカードを作るためには一定の収入と職業に付いていることが審査に通る最低条件であり、クレジットカードを保有していることは一種のステータスでしたが、近年はさまざまな種類のカードにクレジットカード機能を付与するなどの多様化が進んでおり、また利用限度額を抑えるなどして加入もしやすくなっています。一方でキャッシングサービスを受けるには、別途で審査を受ける必要がありますが、保証会社を付けることで比較的、加入がしやすくなっている傾向にあります。
いずれにしても、カードローンやキャッシングなどを利用したいさいに入りやすい順番を見るには、その商品がどのような層をターゲットにしているかがポイントになります。例えば「アルバイトやパートでも入れる」と謳っているところは審査基準もそのように設定されているので入りやすいです。反対に「大人が持ちたいカード」など一種のブランド力を謳っているところは、やはり審査基準も厳し目です。また審査に厳しいからといって、実は金利が安いとは限らないのでブランド力を期待して加入するさいには金利に注意を払っておく必要があります。