借金について色々調べていくうちに、消費者金融と銀行、信販のローンがあることが分かりました。でも、それぞれ金利が違っていて、これは何を基準にしているのだろう?と思いました。
金利が低い方が使う人が増えそうなのに、消費者金融は高いし、銀行は金利は低いけど審査が厳しいと言うし…どういう違いがあるのでしょうか。
(⇒業者で異なる融資審査基準)
金利によって利益を得ているからです
ご存じのように、融資側は利息で利益を得ています。無利息というのは、出したお金がただ返ってくるだけなので、何の利益もありません。消費者金融のように、融資専門の業者では、利息によってのみ利益を得るしかないのです。よって、金利が高くなってしまうのです。
この金利というのは、利息制限法というもので上限が定められています。10万円未満の貸付の場合、20%が上限、10万円以上100万円未満の貸付の場合、18%が上限。100万円を超える貸付の場合、15%が上限となっています。
例えば、10万円を1年間で返済するようにした場合、利息は10万円×18%=18000円となり、これが融資側の利益となります。1年間と言わず、早期返済すれば、利息はその分減りますが、利用者が多ければ多いほど利息で利益が得られるわけです。
この利息制限法を上限と定めたのは、平成18年の貸金業法改正からです。それ以前は、利息制限法の上限と、出資法の上限の間の高金利、いわゆる「グレーゾーン金利」が当たり前でした。その金利たるや29.2%!10万円を1年間借りたら29200円も取られていたのです。今の約1.6倍ですね。
10万円という数字を例に出していますが、これが20万円、30万円、100万円となってくると、途方もない利息が利用者を圧迫していたのは言うまでもありません。実際、この「グレーゾーン金利」が社会問題になり、いつまでも完済できない人、自己破産をする人などが多発していました。
そのため、国は貸金業法を改正し、出資法の上限を20%まで引き下げ、貸金業については利息制限法を超えた金利を取ることを禁止しました。これで貸金業の適正化が図られたわけです。
金利が低い方が利用者が増える、というのはある意味正しいのですが、あまりに低くしてしまうと、貸すだけで損益が出てしまうことがあります。金利のみが利益の消費者金融は、利息制限法ギリギリまで金利を設定するしかないのです。とはいえ、最高金利が18%としているところも多く、なるべく利用者を増やそうとする努力が見て取れます。
一方、信販会社や銀行は、クレジットカード業務や預金業務など、金利以外で利益を出す業務を担っています。ですので、融資業務において、低金利を実現できるわけです。また、銀行は貸金業法の中の「総量規制」という法律の対象外ですので、返済能力があると判断すれば、年収の1/3以上の貸付もOKなのです。住宅ローンが良い例ですね。
(⇒銀行融資ならではの特徴)
銀行の審査が厳しいのは、高額融資をしても確実に返済してくれる人に貸し付ける傾向があるからです。消費者金融は、少額でも返済できる人を多く募る傾向にあります。よって、審査が通りやすい順に言えば、消費者金融、信販会社、銀行、になります。
銀行系、信販系、消費者金融系、どれがおすすめ?
キャッシングやカードローンといった融資は、使い道が基本的に自由で、事業用資金などの一部の用途を除いては、どのような使い方をしても良いということになってます。例えば、教育費や家電の購入、車の購入や住宅のリフォームなどに使うことも可能ですし、旅行やほしいものの購入、他の借金の返済などに充てることも可能です。自由度が高い借入になっていますが、金額はそれほど高額になることはほとんどありませんので、多くの人は買物や生活費の足し、借金返済などに利用しています。
キャッシングやカードローンのメリットは色々ありますが、何といっても無担保で借入ができるという点が大きな魅力になっています。通常は何らかの担保を提供して借り入れをするため、返済が滞ったらすぐに担保を差し押さえられてしまいますし、借り入れをするときにそれだけのものを提出しなければ、融資を受けることができません。例えば、住宅ローンの場合には土地や建物を担保に入れて借入れをしますし、マイカーローンの場合には、購入する車の所有者を債権者にして、購入した債務者は使用者として車検証に登録します。
この他にも、保険の質権設定などをすることもありますし、会社の場合には、倉庫内の動産類を担保として提供することもあります。キャッシングやカードローンでは、これらの担保を準備する必要はありませんし、保証人も基本的に必要ありませんので、一人暮らしをしていて保証人を依頼できる人が近くにいないという場合であっても、安心して利用することができます。
また、こういった融資は無担保になっているため、担保物を調査する時間が必要ありません。申し込みがあったときには、申込んだ利用者の職業や年収などを見て、本人の支払い能力について判断すればよいだけとなっていますので、早いところでは、申込んだその日のうちに融資を受けることができる即日融資が可能となっています。この場合には、審査にかかる時間は申し込みが完了してからおよそ数十分程度となっており、急いでいる人でも安心して借入ができます。(参考ページはこちら→即日融資の仕組み)
審査の内容は、申し込み書に記載された内容や本人確認書類のチェック、在籍確認の電話、信用情報の調査などがメインとなっており、基本的には継続的な安定した収入がある人ならば、いくらかの融資が受けられるようになっていることがほとんどです。会社に在籍確認の電話がかかってくるということで不安に感じる人も少なくありませんが、実際には会社名などを名乗るようなことはせず、担当者の個人名藪署名などで連絡をしてきますので、職場の人に借入の申し込みをしていることが知られるといったことはありません。用件も手短で、本人であることを確認した後、借入の申し込みをしたかどうかを聞かれる程度ですのですぐにすみます。これらの審査に大体数十分程度を要し、特に問題ないと判断されれば審査に通った旨と、詳しい契約内容が伝えられます。
一般的に、契約内容は利用者によって異なります。借入可能な金額を決める利用限度枠についても、申込者が希望額を書くことはできますが、最終的にいくらまでなら融資をするかという基準は業者が判断します。そのため、必ずしも借入が希望通りの金額になるとは限りません。利用限度額の基準については業者ごとに異なっていますが、一般的には他社からの借入が既にある人は資金繰りに困っているという印象をもたれやすいため、審査に通らないか、通っても少額からのスタートになります。
また、逆にこれまで一度も借入をしたことがないという人も、例え収入がある程度あってもきちんと返済できるかどうかが判断しづらいため、最初は少ない金額からのスタートになります。パートやアルバイトといった収入が少ない人の場合は大体5~10万円程度、正社員としてある程度年収を得ている人でも、最初は30~50万円の融資がでればよい方でしょう。
キャッシングやカードローンは通常の目的別ローンに比べると審査にも通りやすい傾向がありますので、これまで目的別ローンで断られた経験がある人でも多く利用しています。金融機関によって審査基準に違いはありますが、一般的には継続的な安定した収入がある人ならば申し込みが可能ということになっていますので、パートやアルバイト、フリーターといった短期雇用の人でも申し込んでいます。また、年金生活者も業者によっては利用可能となっていますし、内職や不動産所得などの働きに出かけていない人で収入がある人も利用可能となっています。
このように、使い勝手の良いキャッシングやカードローンですが、多くの金融機関が同様のサービスを提供しているものの、どこが自分にとって向いているのかということが分からずに迷う人は少なくありません。これらの無担保ローンを扱っている金融機関としては、大きく分けて銀行系、信販会社系、消費者金融系などがあります。それぞれに特徴が異なりますので、利用するときには自分がどういったポイントを最も重視して選ぶのかを考えてから候補を絞ることをおすすめします。
また、この他にも流通系などが無担保ローンを提供していますが、大体が金額も少ないですし、買物用のカードにキャッシング機能をつけているだけのものがほとんどですので、借り入れをするときによく利用する店の特典もついていると嬉しいと感じる人にはおすすめですが、単純に借入条件で比較するときにはメリットが少ないことが多いです。
それぞれの金融機関の違いを見てみると、まず、銀行系の大きな特徴は、金利が低いこと、利用限度額が高いこと、総量規制の適応外になっていることなどがメリットとして挙げられます。金利の低さと利用限度額の高さは、資金力の豊富なこの金融機関ならではの強みとなっています。また、信頼性の高い融資元ということで、初めて借り入れをする人でも安心して申し込むことができます。
一方で、保証会社をつけるため、審査が二箇所で行われることになり、通りにくいこと、結果がでるまでに時間がかかりやすいことなどがデメリットとして挙げられます。借入条件としてはおすすめのところですが、短期雇用の人などは申込んでも通らないことが多いため、最初から民間の金融業者などに依頼する人も少なくありません。また、申し込み手続きのために一度は窓口まで出向かなければならないところがほとんどです。
信販系会社は、クレジットカードの発行申し込みをするときに、カードにキャッシング機能をつけておくと利用できる、クレジットカードを利用した借入になります。カードが既に手元にあれば、審査を改めて受けたりする必要もなく、すぐに現金を引き出すことができますし、買物も借り入れも一枚のカードで済みますので管理が簡単です。金利や審査の厳しさについては、銀行系、消費者金融系の中間にあり、バランスの取れた借入先となってます。ただし、買物の利用限度額と枠を共有するため、買物を多くしているときには借入ができないといったリスクがありますし、借入の利用限度額はそれほど高額にはなりにくいため、あくまでも副次的な利用になります。
消費者金融系は、無担保ローンのノウハウが非常に長いことから多くの人が利用しています。申し込み方法や融資までのスピードなども最も洗練されており、利用者が手続きしやすいシステムになってます。オンラインで申し込みや住所変更などの手続きを完結することができ、銀行と提携していたり、大手の業者であれば利用限度額もかなり高額になっています。審査にもと織りやすく、短期雇用の人はほとんどこちらで借入をしています。一方で、総量規制の制限がありますので利用者の年収の3分の一までしか借り入れをすることはできませんし、金利も大手は低くなってますが、法律の上限ぎりぎりに設定しているところもあります。利用するときにはよく選んで決めましょう。