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ブラックでも公務員!消費者金融の審査は通るでしょうか

35歳の地方公務員です。5年前に債務整理に追い込まれて今ブラックと呼ばれる状態のはずです。消費者金融では正社員が最も信用されると言われますが、それよりももっと信用力が有るのが公務員です。会社員なら不景気になり会社が傾けば、返済に困る事も出てくるかもしれませんが、公務員にはそういうことは有りません。日本が財政破綻でもしない限り、地方公務員といえども極めて安定性の高い職種だと評価されるはずです。

そこで私はブラックですが消費者金融なら公務員と言うことを重視して審査に通すのではないかと考えています。今債務整理前から乗っている車がもうかなり古くなってきているので、そろそろ買い替えようと考えていて、自動車ローンが断られたら、消費者金融を申込んでみようと思います。そこで質問なのですが、私の思惑通り消費者金融から融資してもらえるのでしょうか。借り入れできるのであれば利用限度額はどのくらいになりますか。
(⇒ブラックリストは軽く見て大丈夫?

ブラック対応と言われる消費者金融以外は貸してはくれません

残念ながらあなたの思惑通りにはいきません。確かに公務員であれば会社の正社員よりも信用力は有ります。でもそれはその安定した返済能力があってこその評価であって、どういういきさつで債務整理に至ったのかは知りませんが、つまりあなたはその安定した返済能力をもってしても、返済が出来なくなったという事なのではないでしょうか。そういう人を公務員だからという理由で安易に信じるほど消費者金融は御人好しではありません。

ですからあなたの場合、現在は他のブラックの人と同じように、ローンを組むのは大変厳しい筈です。まずは信用情報から債務整理の情報が消えるまであと5年待つ事が必要です。あなたは公務員と言うものに特権意識を感じているように見受けられますが、あと5年の間にその特権意識を捨てるように努力してください。確かに信用力は高いですが、だからと言って色々なものに便宜が図られるわけではないのです。もう少し謙虚にならないとまた痛い目に遭いますよ。

自動車は我慢すべきだと思いますが、もしどうしてもお金が必要だという事であれば、最近ではブラック対応と言う消費者金融が有りますので、そういうところを当ってみてはいかがでしょうか。このブラック対応と言う消費者金融は大手と差別化を図って利用者を獲得するために最近増えているものです。これ等の業者では、過去は問わず現在の返済能力で審査をしてくれますので、あなたの場合も安定収入が有るので融資してもらえると思われます。

ただし、こういった業者ではブラックの人と関わる訳ですから、それなりのリスクを計算に入れる為、利用限度額は低く設定されますし、金利は他の消費者金融に比べて若干高めの設定になります。したがってあまり頻繁に利用するのはお勧めできるものではありません。やはり余程の緊急性が無ければ利用は見合わせて、あと5年を待った方が良いと思います。あなたは公務員でプライドが高そうですが、今は我慢する時なのです。

消費者金融ブラックでは公務員になれないの?

公務員になるときには身辺調査が入り、宗教や思想的な偏りがあればその職に就くことができないなどといった話が、実しやかに囁かれています。借金についてもしかりで、消費者金融から借りていたり、延滞や多重債務などの事故、破産といった方法による債務整理を行っていた場合には公務員としてふさわしくないと判断されて、その職に就けないとも言われています。しかしそれは、必ずしも真実ではありません。
(⇒延滞や債権整理が招く事

公務員になるときに、その人物がどのくらい借金があるのか、借り先はどこなのか、金融ブラックであるのかなど、調べようがありません。自らそれを告げているなら別ですが、わざわざそれについての調査をするほど、潤沢に税金が使えるわけはありません。またそのようなことを調べるのであれば、出身地などを調査して採用の合否を決めるといったことも、容認してしまうことになります。「調査」そのものが、かなり問題が多いものになってしまいます。

また誰が何処からいくらの借金があるのか、延滞はないか、事故はないかといった個人についての履歴などの情報は、個人信用情報機関が保有しています。この機関を使って個人の信用情報を見ることができるのは、加盟会員だけです。その加盟会員はお金を貸すことを生業としている組織や企業に限られていますので、それ以外は会員となることはできません。

また会員であっても情報の照会利用は与信審査やその後の管理のみの目的に限定されています。ようするに加盟会員であるクレジット会社が不動産の賃貸の収納を行っていたとしても、保証やカード決済のための審査のためでなくては、信用情報を照会することはできないのです。また銀行などが加盟会員だからといって、人材の採用のために紹介を行ったとすれば、契約条項違反です。これが明るみに出れば、罰則も科せられますし、会員としての資格も失うこととなります。個人情報を取り扱うのですから、この点に関してはかなり厳格に守られるべきものと社会では認識されています。

国の各省庁はお金を貸すことを生業としている業者ではありませんので、この会員となることは不可能です。となれば消費者金融から借りていることや、そこでブラックになってしまっていることなど、全く知ることもできないのです。就職の選考などに利用するならば、これは明らかな「悪用」です。
(⇒融資審査ではブラックというのは大きなマイナスです

ただし自己破産や個人民事再生などは、官報に掲載されます。もしそれにきちんと目を通し、いちいちデータ化しているようなことがあれば、それを理由に採用されないなんてことも考えられなくもありません。ただし破産や個人民事再生は、国が定めた救済方法です。これを理由に従業員の解雇を行うことは、法律が認めていません。民間に認めていないことを、国がしでかすなど言語道断。問題が大き過ぎますので、金融ブラックになっているからといって、それを理由に解雇されるようなことはありません。

このような身辺調査を行うことが横行してしまうと、人権問題や就職差別に繋がってしまいます。ようやく出身地や生活信条や思想といった本人の適性に関わりない事柄をエントリーシートや履歴書で問うことはヤメようという流れになってきたにもかかわらず、そのようなことが暗にでも認められると時代の逆行となってしまいます。こういった内容の身辺調査はダメだけど、借金についてのみはOKということは不条理を生んでしまいます。身辺調査は全て人権問題に関わってくると判断すべきであるというのが、順当なのです。

ただし破産によって資格制限を受ける職業があります。弁護士、行政書士、税理士、保険募集人、警備員、会社取締役などが挙げられます。これらは申し立てをして復権するまでの間は、これらの職業につくことはできません。他者に不利益をもたらしてしまう可能性が高い職業ですから、制限が設けられたのです。免責を受けたとき、もしくは破産宣告から10年経過で復権となります。その後はそれらの職業につくことが可能です。

とはいえ公務員は資格制限を受ける職業ではありません。金融ブラックを明らかなる理由として採用を見合わせるもしくは否決するということは出来ませんし、解雇することもできません。もしその事実が何かの拍子で解ってしまったときには、不合格となることは充分に考えられますが、それを知り得る方法もありませんし、それを理由に不合格にしたということは受験者も知ることはできません。解雇の場合には「その理由で解雇された」と因果関係を認めやすいものですから、かえってそれはしないでしょう。

消費者金融は少なくとも国が認めている業種です。それを利用することを制限することはできません。車のローンや家のローン、クレジットカード、それを持たない人のほうが少ない中、消費者金融だけはアウトということは考えにくいものです。また事故に関しても、支障がある職業に関しては資格制限を予め設けています。それに該当しないのであれば、債務事故の事実や借金問題を理由に制限することはできません。借金での失敗は、誰にでも起こり得るものです。貸金業法などを見ても、借金をした人が悪いのではなく、無理な借金を負わせた側に大きな問題があるといった立ち位置で制定されている傾向にあります。

自衛官といったものは、幕僚クラスの昇進の際に調査が入るということはあるようです。なぜならば一般人が持ち得ない武器などを扱う職業ですし、昇進すればそれを指揮する立場になるのです。人間性がふさわしいかどうかは、様々な側面からの調査が必要でしょう。その調査を個人信用情報機関から照会して調べるのは違法行為ですから、身辺調査の範囲で行われると言われています。他者も知っているほど借金に苦しみ、周囲に迷惑をかけていればそれは身辺調査で明らかになってしまう可能性が高く、そういった人には国の安全を任せるわけにはいきません。そういったい意味では、警察官も同様です。本人に対して守るべき人権もありますが、国民の安全が優先するのはごく当然のことです。

消費者金融に借金があるか、個人信用情報にネガティブ要素があるかなどは、大した問題にはならないと考えたほうがいいでしょう。それよりも、健康保険料や住民税などの税金関係の滞納の方が問題です。国民から徴収した税金によって成り立たせられている公僕たる公務員が、国民の義務である納税をしっかり行っていないとなれば、ふさわしくありません。少なくともそういった面では国民の模範となるべきです。
(⇒融資審査ではもちろんネガティブな情報は厳しいです

普通の人が破産をして免責を受けた場合でも、滞納している税金に関して責任を免れることはありません。納税の義務だけはしっかりと残るのです。税金はそのような扱いを受けるものですから、金融ブラックは問題とならなくても、税金の問題は由々しきものとして取り上げられます。

また犯罪については、その罪を償ってから一定期間、就けない職業はあります。一生涯ということではありませんので、一定期間経過の後はその制限もなくなります。しかし借金問題は犯罪ではありません。破産や個人民事再生、任意整理、特定調停など、様々な解決方法がありますが、これらは国民の権利であって、これを選択することが犯罪ではありません。誰でも最低限の生活を営む権利があるのですから、借金によってそれが侵されるようなことがあれば、救済される権利もまたあるということなのです。

ヤミ金を利用しているとなると、これは少々問題が違います。ヤミ金に借り入れがあるということは、違法行為を犯しているヤミ金融に利益をもたらしていることになります。あからさまではないにしろ、ヤミ金の犯罪に加担しているということになります。一般人であれば被害者ということになりますが、例えば犯罪を取り締まる側の警察官であれば、自分の理由で犯罪を見逃しているという事になってしまいます。大きな意味で、犯罪幇助と考えられないこともありません。その点は慎重に捉えるべきところです。

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