熊本市内の消費者金融で、地元の企業ってあるのかなあ。せっかく市内に住んでいるんだから、地元に企業を優先したいよね。なんか融通も効かせてくれそうだし・・・。といったわけで、熊本市内の消費者金融をまとめて見てみましょう。新しい発見があるかもしれません。(参考ページはこちら→比較的小規模な金融業者に注目)
熊本市内の消費者金融。さあ、ご紹介しましょう
熊本市内が本社の消費者金融は、有限会社勘和が消費者金融のキャッスルを運営しています。中小特有の融通が利く企業となっており、地元色が濃い企業の一つと言えるでしょう。審査基準も身元保証証の提出が必要となっています。その分、実質年率が10.95~20%と大手と比べると、高く設定されています。
(⇒金融業者の審査基準は会社によって違う)
そして、合資会社マツダ商事。ここは、不動産担保融資・自動車担保融資・有価証券担保融資(株券・ゴルフ会員権)を取り扱っている消費者金融です。個人はもちろん、企業へも貸出を行っている会社です。実質年率は、15~18%となっています。また、質屋も営業しております。消費者金融部門と、2つの部門で営業展開をしているのです。マツダ商事も、この熊本に密着した企業で、信頼がおける企業の一つとなっているのです。
有限会社かがわネット。ここのファイナンス部門のケイネットが消費者金融業を担当しています。ケイ・ネットの営業窓口でも、借り入れから、金融に関する様々な相談を専門スタッフが対応してくます。ケイ・ネット専用のATMでも、お借入・ご返済できます。また、お借入・ご返済内容が分かるご利用明細書がその場で発行できます。ゾウのマークをマスコットにしており、愛着のある印象を受け付けています。ただ、審査は厳しめで、必ず、収入証明証が必要となります。実質年率は、10.95%~19.945%となっています。ケイ・ネットも熊本では知名度があり、信用がおける消費者金融といえるのです。
こういった消費者金融の中小企業は、地元に密着しており、熊本にお住まいの方には、融通を利かせてくれる対応をしてくれます。せっかく地元に信頼の置ける企業があるのであれば、窓口へ相談してみるのもいいでしょう。
ただ、気をつけなくてはならないものが、実質年率、いわゆる利息は大手の消費者金融よりも高めに設定されているのです。大手は銀行とも提携しており、資産に余裕がありますが、中小にはその資産に大きな余裕はないというのが現状でしょう。そういったことも、事前に把握した上で相談に行くのか賢いやり方といえるのです。地元色の濃い企業との付き合い方も色々ありますので、準備していきましょう。
【参考ページ】
大手金融業者の利用も検討に
大手消費者金融と地方消費者金融:熊本市内の消費者金融とは
個人向けに小口の貸付けを行う貸金業者を消費者金融と呼びますが、法律において定められた名称ではなく、あくまでも業態を指す言葉となっています。そのため、以前の名称であるサラリーマン金融またはサラ金とも呼ばれます。
消費者金融という名称が登場したのは1980年代のことで、1983年の貸金業規制法が大きく影響しています。貸金業規制法は当時のサラ金地獄とも呼ばれた貸金業者の過剰な貸付けや返済を困難にする高金利、また常軌を逸した取立てを取り締まることを目的として作られた法律で、サラ金規制法とも呼ばれていました。
貸金業規制法では、貸金業者を登録制として、1つの都道府県内で営業所または事務所を開設する場合には都道府県知事への登録、2つ以上の都道府県で営業所または事務所を開設するさいには内閣総理大臣(所管する財務局長)への登録が必要になり、は登録は3年更新制となります。また業界団体の設置を通じて業界内の自主規制を促すなどの貸金業自体の適正化を図るものとなっています。その一方で正規の登録貸金業者のほか、登録を行わない貸金業者も多く、これらは闇金融と呼ばれ違法な存在ですが、取り締まりがそれほど厳しくないことや、安易に始める貸金業者も多くあって闇金融自体は現在も多く存在しています。また登録貸金業者でもあっても違法または悪質な貸付けを行う業者もあり、これらも闇金融と呼ばれています。
これらの問題からたびたび社会問題化していましたが、貸金業法が施行された1983年以降、抜本的な改正が行われたのは2000年代に入ってからのことで、この1980年代から1990年代にかけては、消費者金融が大きく成長した時期となります。特に登録制や業界団体の設置などにより、ある意味でその存在を認められたことになり、また信用情報機関の設置などを通じて消費者金融という業態のネットワークが形成されていきます。
またそれまで地域を基盤としたローカル色の強い消費者金融の中には他社の合併などを通じて規模を拡大し全国展開を行うところも多くなります。また自動契約機やATMなどの機械による貸付けや返済などはそれまでの対面による貸付けに比べて敷居を低くし、多くの利用者を獲得することになります。一方で1990年代のバブル崩壊後の平成不況は、さらに消費者金融に有利に働くことになります。
特に不況下にあっても利益を上げ続ける消費者金融には銀行も積極的に融資または資本参加をするなどその関係を深めていき、さらに大手や中堅の消費者金融などは株式の上場を果たすなど上場企業へと成長していくことになります。またこの頃から提携した銀行のATMの利用も可能になるなど、貸付けと返済の幅が広がることになりますが、一方で平成不況によるゼロ金利政策を受け、長らく続いてきた高金利に対して厳しい目が注がれるようになります。
貸金業のうち金銭貸借においては、その貸し付けた金額に対して、手数料として金利を支払うことになります。この利率は本来は利息制限法により規定されている10万円以下が年利20%、10万円以上100万円以下が年利18%、100万円以上が年利15%で運用されるべきですが、これを超えた利率は罰則がないことから順守されてきませんでした。一方で、貸金業者が根拠としたものは出資法で、こちらは定める利率を超える金利を取った場合には刑事罰の対象のなるなど、厳しいものであり、多くの業者は、この出資法を基準に貸付けを行なっていました。この出資法はサラ金地獄が社会問題化した1983年から順次引き下げられていましたが、それまでは年利109.5%、1983年から1986年までは年利73%。1986年から1991年までは年利54.75%、1991年から2000年までは年利40.004%となり、2000年からは年利29.2%となっており、利息制限法との金利差は10%以上にもなっていました。
一方で、貸金業規制法でも利息制限法を順守することを定めておらず、この出資法の金利に対してみなし弁済規定を設けており、任意であれば、その金利を設定することを暗に認めていましたが、2006年の裁判で、最高裁判所がグレーゾーン金利に対して適法ではないという判決を出すと、かねてからの問題となっていた貸金業の過剰融資やグレーゾーン金利に対して厳しい対応がとられてることになります。
つまり、2006年の貸金業規制法の法改正により、グレーゾーン金利の廃止と年収の3分の1までの貸付けしか原則行えない総量規制、1社あたり50万円以上、2社で100万円以上の貸付けを行うには収入に関する証明書類提出の義務化などが行われることになります。また合わせて出資法も年利20%に引き下げ金利差を無くして、さらに融資金額による金利差もこれを超えた場合の貸付けには行政罰の対象となるなどし規制が強化されます。なお、この2006年の法改正によって貸金業規制法から貸金業法に改称されています。この結果、現在の日本では原則として年利20%以上をとる貸付けは禁止されることになっています。
また2006年の法改正以前に2003年には、それまで横行していた無登録貸金業者による闇金融問題を受けて、闇金融への取り締まりが強化されています。それまでは闇金業者も店舗を構えて営業するなどほかの消費者金融と変わらないものでしたが、この取り締まり強化により、そのような業態はなっており、主に対面や電話による貸付けが中心となっています。
この貸金業への規制強化は、それまでの登録貸金業者に対して大打撃を与えることになります。つまりグレーゾーン金利による過払い金の発生が多発し、その支払いに多額の資金が必要になり資本が大きく流出することになり、さらにその対応がままならない状況下で規制強化が追い打ちとなり、ビジネスモデルの転換を行えないという状況に陥ります。その結果、上場企業となっていた消費者金融の多くは、倒産したり関係を深めていた銀行の子会社になるなどして上場廃止が相次ぐことになります。なお、会社としては、独立性を失いましたが事業自体は続いており、サービスブランド名は現在でも良く知るところです。
一方で、大手や中堅でも上場していた貸金業者は大打撃を負い、中小の消費者金融も多くが廃業しましたが、もともとローカル色の強い正規業者の中小消費者金融の一部は会社として存続しています。その理由としては消費者金融のみを事業としていない点です。これは貸金業法の規定では、消費者金融である個人への貸付けのほか、事業者金融として事業者への貸付け、クレジットカードによる金銭貸付け、リース、抵当証券業なども貸金業の業態として認められているためです。そのため、主力の消費者金融以外にも収入となる営業部門を設けて、利益を上げているところも多くあります。また中小消費者金融の多くは小口融資を原則としているので、過剰な貸付けそのものが存在しないことも多く、また店舗も少なく営業コストが大手とは比べ物にならないぐらい小さいため、規制強化がされてもそれほど打撃を受けかったことも大きく影響しています。
熊本市内の消費者金融としては、大手を除けば6社ほどの中小消費者金融があります。このうち合資会社マツダ商事は無担保融資は行わず、不動産や自動車、有価証券などを担保とした貸付けを行っており、登録更新回数が11回と古参の貸金業者です。また有限会社勘和も登録更新回数11回と古参の消費者金融となっており、この2社が熊本市内を拠点とする貸金業者ではもっとも歴史ある会社になります。一方でそのほかの消費者金融は、登録更新回数が2から7ですので6年から21年程度が中心になります。これら中小の貸金業者の多くはインターネット上に公式サイトを持たないところも多く、また主に対面での貸付けや返済が中心になるため利便性にはやや欠けますが、多少の悪条件でも貸付けを行ってくれるメリットがあります。