当方65歳の年金受給者です。若いころは好き勝手していました。得たお金はすべて使い、先のことも考えずに貯金もしていませんでした。今頃になって後悔しています。65歳になっても独身で毎日をなんとか生きているという感じです。
と言え、まだまだ体は元気なので昔からの仲間と出かけることもあり、時々お金が足りなくなることもあります。そんな時のためにお金を借りれたらと思っているのですが貸してくれるところもありません。消費者金融だと65歳の年金暮らしでも貸してもらえるでしょうか?
65歳の年金暮らしでも消費者金融はお金を貸してくれますか?
消費者金融での借り入れは安定した収入があることが最低条件になっています。ただし、年金は安定した収入のうちには入りません。仕事は全くされていないのでしょうか?安定した収入というのは雇用されてお給与を受け取っている状態のことを指しています。
年金受給者であってもアルバイトなどをされていれば借り入れは可能ですが、年金受給のみの場合は無職と判断されます。あと、年齢についてはギリギリと言ったところです。会社によっては69歳や70歳まで借り入れができるところがありますが、多くは65までとなっています。
年金を担保にお金を借り入れることは法律で禁じられているのでできません。しかし、年金を担保に借り入れを許されている機関が唯一あります。独立行政法人福祉医療機関という機関で、ここでは年金担保貸付事業という制度があります。
年金担保貸付事業は、国民年金、厚生年金、労働者災害補償保険年金、船員保険年金を受給されている方を対象に行われている制度です。10万円~200万円の範囲内で受給年額の0.8%が限度額となり、1万円単位で借り入れが可能。使途目的が「保健・医療」、「介護・福祉」「住宅改修等」、「教育」、「冠婚葬祭」、「事業維持」、「債務等の一括整理」に該当すること。使途目的が「生活必需品の購入」に該当する場合は限度額が80万円までとなります。
金利は1.6%となっており、労働者災害補償保険年金受給者のみ0・9%。返済額については1回に受給している年金の3分の1以下で1万円単位から指定できます。返済方法は直接福祉医療機関に返済するのではなく、年金機構から一旦全額福祉医療機関に支払われ、それから指定した返済額を差し引いた金額が福祉医療機関から振り込まれます。
この制度を利用すれば金利も低いですし、無理のない範囲で借り入れができると思いますよ。
65歳以上の高齢者のための年金暮らし消費者金融
日本では、65歳以上の高齢者は誰でも年金を受け取ることができます。国民年金の滞納がない限り、条件を満たしている人は誰でも年金がもらえます。現役時代に一流企業に勤めて、高額の年収を得ていた人でも、中小企業で平均並みの給料をもらっていた人でも、零細企業で安月給に悩んでいた人でも、誰もがそれまでに支払った年金額の割合に応じて給付を受けることができるのです。日本は、世界でも有数の高齢者に優しい福祉大国といえます。
これほどまでに高齢者に手厚い優遇制度があるので、定年退職後の暮らしに困る高齢者は少ないと思われています。年金は、個人が入っての生活文化レベルを保って暮らすことができるように金額設計がされているので、よほどのことがない限りは、年金を受け取っていれば、お金に悩むことなく穏やかな生活をおくることができます。
しかし、現実には消費者金融を利用している高齢者は少なくありません。なぜ、年金をもらって悠々自適のはずの高齢者が貸金業者を利用する必要があるのでしょうか。その理由はいろいろありますが、そのうちの一つに、年金の支給時期の問題があります。年金は毎月ではなく、年6回に分けて、すなわち隔月ごとに支給されるので、毎月の収支計画がたてづらいのです。
人は、どうしても収入の多い月は支出も多くなりがちです。ですから、多くの高齢者は年金の支給月には支出が増えてしまい、その翌月は家計のやり繰りに苦しむことになってしまいます。そして、その月の収支を補うために、一時的に消費者金融を利用する場合が多いのです。このような人は、定期的に消費者金融から少額の借り入れを行い、短期間で返済を行う、というパターンを繰り返す傾向にあります。
もう一つの理由には、納税時期の問題があります。高齢者といえども、税金と無縁ではありません。ほとんどの人は所得税とは無縁ですが、持ち家などの不動産を持っている場合は、固定資産税の支払いが必要になります。また、年金やその他の雑所得などの収入に応じて、住民税や国民健康保険料の支払いも必要です。これらの支払時期も、毎月ではなく、年に数回に分けて課税されるので、納税時期は家計のやり繰りが苦しくなってしまうのです。
このため、税金や社会保険料の支払時期に合わせて、納税額相当分を消費者金融から借り入れする人もいるのです。ほとんどの人は、あまり税金のことを考える機会はありません。税金ほどできれば払いたくないと思っているものはありませんから、頭の中が税金のことを考えるのを拒否するような仕組みになっているのです。
ですから、ふだんは税金の支払いのことを考えずに生活をしていて、納税通知書が役所から郵送されて、はじめて多額の支払いにあわてる、というケースは少なくありません。いわば、このような場合の消費者金融の利用は、高齢者に特有の年金暮らし消費者金融であるといえます。消費者金融は、こうした形で、国民の納税率向上に寄与しているのです。
さて、これらのケースをみると、年金暮らし消費者金融を利用する高齢者は、年金だけが収入減で、ほかに預貯金のない人々というイメージを持たれるかと思います。ほかに預貯金があれば、突発的な支出があっても、貯金を引き出して対応が可能だからです。毎月の固定費以外の支出に消費者金融を利用する人は、定期収入以外の資金がない人とみなされても当然でしょう。
しかし、現実には、余裕資金がかなりありながら、年金暮らし消費者金融を利用している人は少なくありません。しかも、その中にはかなりの資産家の人もいるのです。では、なぜそのような豊かな人々が消費者金融を利用するのでしょうか。なぜ、預貯金を取り崩して、支出に充当しないのでしょうか。
理由は、預貯金を取り崩すよりも、消費者金融を利用する方がお得だからです。実は、資産がある人に限って、すぐに引き出せる余裕資金がある人は少ないのです。すぐに引き出して使えるお金には、現金や普通預貯金があります。しかし、これらのお金は資産を増やす目的には適さないので、お金がたくさんある人は、こうした手持ち資金はあまり保有していないのです。
現金を持っていても、そのままでは利息がつかないので、お金を殖やすことはできません。また、これまでは国内では長期間にわたってデフレが続きましたので、現金を保有しているだけで、実質的な資産価値は上がっていました。つまり、現金を目減りさせないことは、それだけでも立派な資産活用方法だったのです。
しかし、最近ではデフレから脱却する動きが加速しており、ただ現金を持っているだけでは、資産価値が目減りしてしまう可能性が高くなっています。そのため、金融の動きに敏感な人たちは、現金を持たずに投資に活用するようになっているのです。同様に、普通預貯金は長らく低金利時代が続いたので、ほとんど利息のつかない金融商品でした。これではいくら貯金してもお金があまり増えないので、多額の余裕資金がある人達は、もっと効率的な投資方法を活用して、資産を殖やす努力をしているのです。
これが、余裕資金の多い人たちが、今すぐに現金化できる余裕資金をあまり持っていない理由です。資産はたくさんあるけれども、突発的な支出の必要が生じた時にすぐに現金化できるお金が少ないために、一時的な支出は消費者金融からの借り入れで対応しているのです。こうした人たちにとっては、消費者金融の借り入れ利息を支払う方が、投資によって財産を大きく殖やす機会を失う機会損失費用よりも、はるかに少額で済むので、どんどん借り入れを活用しているのです。
一時的な借金に引き換えて、中長期的な投資で貯蓄に励んでいるので、これらの人々はお金の使い方をよく心得ていると言えるでしょう。昔から、借金するのも才能の一つだといわれています。お金の殖やし方が上手い人は、必要な借金と必要な投資を使い分けて、資産運用を行っているのです。
また、資産を持っている人には、預貯金がほとんどない人も少なくありません。例えば、持ち家を保有している人は、それだけで不動産という立派な財産の持ち主です。これらの人々は、すぐに自由になる資金はありませんが、いざとなれば不動産を売却して資産を現金化することができます。しかし、持ち家を売ってしまうと、賃貸物件に入居して毎月家賃を支払う必要が生じてしまいます。
ですから、持ち家のある人たちは、一時的な支出が生じても、不動産の売却を考えずに、消費者金融からの借り入れで対応しているのです。いわば、財産を守るために、一時的に借金をうまく活用しているといえます。毎月家賃を支払うデメリットに比べれば、一時的な借り入れを申し込む方がはるかに効率的なのです。
不動産のほかには、株式や債券で財産を運用している人も少なくありません。これらの金融商品は、経済情勢や企業動向によって、資産価値に大きく変動がある場合があります。ですから、多額の株式を保有している資産家であっても、一時的に株価が値下がりして、資産価値がマイナスになっていることもあるのです。
このような場合に、一時的な支出があるからといって、保有株式を売却してしまうと、大きな損失を出してしまいます。それよりも、一時借り入れをして必要な支払いを済ませて、株式などの金融商品はそのまま保有しておく方が、資産の運用方法としては賢明なやり方といえます。一時の支出は借り入れで対応して、その後株価が上昇に転じた時に売却すれば、大きな利益を得ることができるからです。
また、株を売却しなくても、配当だけでかなりの収入を得ることもできます。ですから、中長期的に株を保有して、自分は年金と配当収入で生計を立て、財産代わりに株を親族に相続させる人も少なくありません。
このように、資金の運用方法は人によって異なるので、資産に恵まれた高齢者の中にも、消費者金融の利用者は一定数存在しているのです。
【参考ページ】
年金生活を支える融資