消費者金融の融資審査一回目は落ちてしまいました。消費者金融のカードローンを持っておけば後々便利と聞いたので作っておきたかったのですが、残念ですね。でも他の消費者金融に申し込めるという事でせっかくならもう何社か挑戦してみようかな?と思ったのですが、一つ気になる事を聞きましたので、お聞きしたいと思います。
(⇒審査基準は金融業者で違う?)
消費者金融の融資審査落ちにはデメリットもあると聞いたのですが、マジなのでしょうか?消費者金融の審査は落ちる事もあると聞いてましたが、まさか落ちてしまった事で後で何か不具合があるなんて聞いてもいませんでした。ちょっとアレな言い方かもしれませんが、たかが一つの会社の審査に落ちただけ…ですよね?それなのに重度のペナルティとかあれば納得できないような…。
消費者金融の審査落ちにデメリットが本当にあるのですか?あるとしたら、それはどんな内容でしょうか?場合によっては、今後消費者金融に近付かない事も辞さないです。
回数が多いと他の業者の審査に影響します
消費者金融の審査っていうのは、その中身に関してははっきりと分かっていません。というのも、審査内容や基準というのは極秘なのでして、流出などはまずあり得ないからなのです。それに審査基準については定期的に見直されていると言いますし、ネット上なのでしばしば言われている内容というのは、実はもう古い情報になっている可能性があります。実際、サラ金時代の融資についての記事があるくらいなので、古い情報というのも多いのでしょう。
(⇒目安としては職業も大事)
ですが、この審査落ちした事でデメリットが生じるというのは、割と有名な話ですね。しかし、質問者さんはまだ一回目の審査落ちという事で、顕著はペナルティなどというのは感じられないかもしれません。問題は、すでに何度も審査落ちを経験してしまっている場合です。何故デメリットが生じる事になってしまうのか、それについてちょっと掘り下げて説明して参ります。
まず、消費者金融の審査落ちというのは信用情報機関にリアルタイムで記録されています。信用情報機関というのは、融資に関わる情報を記録している機関の事です。消費者金融は融資を受けた人の情報をこの機関に申請して見る事が可能で、審査落ちがあればもちろん消費者金融にも伝わっています。そして、何度も審査落ちをしている人というのは、複数社の消費者金融から問題があると言われているようなものですよね?そんな人を審査に通す事はさすがに抵抗があります。
一回程度ならきちんと他の点についても審査してくれるかもしれませんが、何度も融資審査に落ちてしまっているような人の場合、その記録だけで審査落ちが確定してしまう…つまりは申し込みブラックと呼ばれる状態になる事があります。これこそが消費者金融の審査落ちリスクと言えるでしょう。
例え一度でも消費者金融の審査に落ちていると影響するという話もありますから、再度申し込むなら慎重になりましょう。尚、審査落ち情報は半年程度で消えますので、どうしても通過できないなら半年待つのがよろしいですね。
消費者金融の審査落ちする理由になるものは?
消費者金融は様々ありますが、法律によって定められている内容を満たしていないとどの消費者金融においても審査に通過しません。その他はそれぞれの業者の経営方針によって、審査基準を設けています。同じ人がA社は契約できてもB社では審査落ちするといったことが起こるのはそのためです。法律に反しているといった明らかな理由がない限り、なぜ消費者金融の審査落ちしたのかの原因は一概には特定できないものです。しかし大きなククリの中で審査基準の傾向はあります。大手消費者金融と中小消費者金融とでは、近頃はその違いが顕著に現れています。
審査で消費者金融側が知り得た内容によっては、法律が貸付を行ってはならないと規制しているされているものがあります。年齢と総量規制と本人確認、この3つは必ず消費者金融側が厳守すべきものです。
まず年齢ですが、多くの消費者金融は、申し込み要件もしくは利用規約の中で満20歳以上でなければ利用することができないと明記しています。この根拠となってるのは民法20条にある制限行為能力者についての項目です。制限行為能力者は、単独で有効な法律行為を行えないものと定めています。具体的には未成年者や成年被後見人、被保佐人、同意見付与の審判を受けた被保佐人が該当します。借金の契約は法律行為になりますので、制限行為能力者は契約できないこととなります。もし消費者金融側がこれを知っていながらはモチロンのこと、知らなかったとしても契約すれば確認を怠った消費者金融側の落ち度です。この契約は無効となり、利息の回収はおろか、元金すら返還されない事のほうが多くなります。
成年擬制といった例外はありますが、満20歳未満であれば未成年者である可能性が高く、ほとんどが制限行為能力者に該当します。そこで消費者金融は、満20歳になっていない人の申し込みを排除しています。一部の学生専用キャッシングは18歳以上20歳未満でも契約できることはありますが、それ以外は満20歳となっているでしょう。年齢要件を満たしていなければ、審査の前に申し込みすら受け付けてもらえません。
年齢要件には上限も設けられています。65歳未満、69歳未満など様々ですが、これは法律に基づいているものではありません。それぞれの業者の基準です。それが原因で審査落ちすることはありますが、申し込み要件が満20歳以上となっている根拠とは違うということは知っておきましょう。法律に基づいていない場合には、他の業者を探せば、審査に通過するかもしれません。
総量規制も、消費者金融が厳守すべき法律の一つです。年収の3分の1を越える貸し付けを規制する法律です。申し込みを行う人やそれを超えて借りた人に罰則が科せられるのではなく、この法律は貸金業者に科せられています。反すれば刑事罰や行政処分に問われる事となりますので、消費者金融は「現時点でこの人はいくらの借金が貸金業者からあるのか」の審査については、大変ナーバスに行います。ギリギリまで貸し付けることは先ずないでしょう。各社余裕を持って、貸付枠を付与します。これが原因で審査落ちする人は、この法律の施行以降、激増したと考えられます。
総量規制に伴って確認すべき項目も、法律が定めています。収入証明書類は最後に提出された日から3年を経過するときには再度確認しなければなりません。また1社で利用限度額が50万円を超える場合や、他者と合わせて今回の貸し付けで100万円を超える場合などは、かならず所得を証明する書類で確認することを義務付けられています。これによって年収の3分の1を超える貸付になったり、それを超えないまでも自社の規定に反するようであれば、審査は否決となることでしょう。証明書類が提出できない場合も同様です。
またこの総量規制は「年収があること」を前提としていますので、そもそも年収がない人には貸してはならないということも示しています。例えば専業主婦は単独で契約を行うことはできません。どんなに小口の申込金額であっても、「収入を得ている」ということを証明できなければ審査通過は難しくなります。嘘は付けないようなシステムになりました。
生活保護受給者も同様に、収入はありません。生活保護受給者には、全てを受給に頼って生活しているケースと、自分でも働いているが一部を受給に頼っているケースがあります。しかしどちらも、「収入」ではありません。すべてを自分の稼ぎで生活できるようになって初めてそれが「収入」として認められます。ですから、受給を受けている時点で無収入ですから、消費者金融は利用できません。ただし受給していることを知らずに消費者金融が貸付を行ったとしても、罪には問われません。受給以外に給与を貰っていて、その給与明細を提示したかもしれません。そのペナルティを負うのは、生活保護を受給していながら借金をして返済に当てる行為を行った当の本人です。
「本人確認法」がありますので、法で示された書類に基づいた本人確認書類が提出できない場合にも、審査落ちしてしまうでしょう。これらが「法の厳守を前提として行う審査内容」です。もし該当すれば、どの消費者金融でも審査落ちとなります。その他に関しては、独自の審査基準によって、業者個々に申し込みの是非を判断しています。
大手の消費者金融は、過去の債務事故については大変厳しく対応します。他社で行った延滞や滞納は、それが解消されてから一定期間を経過すれば契約できる可能性は高くなりますが、自社の場合にはかなり新規の契約は難しくなります。信用情報機関にある個人情報の他に、自社の独自の情報も持っています。これは何年経っても削除されるものではありません。大手は出来る限りリスクの少ない顧客を優良顧客に育て、末永く付き合ってゆく方向にシフトしています。信用情報にちょっとでも傷がついているような申込者を、顧客としなくてもいいという経営方針ですので、問題を起こしたことがある人の多くは、余程のポジティブ情報がない限り審査落ちとなるでしょう。
中小の消費者金融の場合には、過去の債務事故は解決済みであると問われない傾向になってきています。破産をしていても現在免責を受けて無借金となっていれば、審査対象となります。免責決定から次の日であっても、受け付けてくれるところはあります。
破産者に貸付を行ってはならないという法律はありません。業者がそれでもいいと判断すれば、契約を行うことは可能です。業者の判断に任されています。大手は「一度失敗したようなリスキーな人間を相手にしなくていい」という考え方をしますが、中小の消費者金融の中には「破産して免責を受けたからこそ、今が貸し時」と判断している業者も少なくありません。よって、個人再生や任意整理によって現在返済中の人よりも、破産して免責を受けた人のほうが契約には積極的です。また「ここ以外は貸してくれないであろう」と申込者は知っています。よって「きちんと返済して行こう」という気持ちで利用するものです。焦げ付きにくい債権とも言えます。この属性をターゲットに営業展開するのは、そういった業者にとってはメリットがあるのです。
ただし現在の状況に対する審査は厳しく、他社契約があると一切受け付けないという業者もあります。一度失敗して人間は再度繰り返す、これも真理です。事実破産者の多くは、再び債務事故を起こします。よって現時点での審査内容が厳しくなるのは、リスク回避のために当然のことです。提出書類も多く、手続きも煩雑で対面審査を行っている業者以外、「即日融資」はほとんどありません。破産者であることを業者も承知で審査まで漕ぎ着けた場合の審査落ちしたときには、納得出来る所得証明が提出できない、生活を立てなおしていると確信できないといったことが原因となっているようです。
もしちゃんとして目的があって借金をしたいということであれば、日本政策金融公庫や信用保証協会が破産者などを対象とした再チャレンジの施策を打ち出しています。そちらの検討も視野に入れたほうがいいでしょう。