外資系の保険会社で働いている45歳の男性会社員です。消費者金融は急にお金が必要になった時に便利に利用しています。ところで先日、テレビで金融商品に関する情報番組を観ていたら、「消費者金融から通知が来る場合がある」と言っていたのです。
「通知」と言うと、なにか大仰な響きがあって、「連絡」とは違うように感じました。そこで消費者金融から通知が来るのは、どのような事態が起きたときなのでしょうか?たぶん通知と言うのは良い知らせではないですよね?
(⇒融資に関する郵送も通知のうち?)
消費者金融からの通知は深刻と考えて下さい
消費者金融から「通知」が届く場合は、たいていのケースで返済で問題が拗れた場合と言って良いでしょうね。また、あなたが指摘するように、「通知」と言う言葉の響きには、なにかしら深刻な含みがありますね。
「連絡」とは明らかに違うものと考えて良いと思います。消費者金融で返済が遅れたり滞納すると、即深刻な内容の通知が届く訳ではありません。返済が遅れた初日~1週間くらいの期間は、自宅に返済を促す電話、つまり「連絡」が来る程度です。
その返済の連絡に応じないと、今度は職場に電話連絡が来たり、自宅に返済の督促状が郵送で届きます。が、この時点でも返済を促す「連絡」と考えて良いでしょう。そして、返済延滞から1週間~1カ月くらい経つと、事態はいよいよ深刻化して請求書等の返済に関する「通知」が自宅に来ると考えてください。
そして、このような事態でも返済に応じないで放置すると、いよいよ返済の督促が消費者金融から保証会社へと移り、返済の督促は一層厳しくなります。そして、最終的には裁判訴訟となります。
消費者金融からの通知は、この時点になって届くと思われます。返済の裁判訴訟になると、いわゆる債務整理となり、消費者金融から訴訟された利用者は弁護士を通して債務整理の交渉を行うことになります。
「受託通知」とは、依頼された弁護士から消費者金融に対して「債務整理の交渉を依頼された旨の事実」を伝える通知となります。そして、この受託通知を消費者金融が受け取ると、それ以降の債務整理で決着を見るまで返済を滞納している利用者に対する返済の督促通知はストップします。
他方、消費者金融が返済を巡って裁判訴訟を起こすと、裁判所から通知が来ます。そして、裁判所から通知が来ると、返済を有耶無耶に放置しておくのは無理です。さらに裁判訴訟に至る前に、返済を滞納し続けると消費者金融から一括返済を督促する通知が届きます。
以上のように、利用者と消費者金融との関係における「通知」とは、返済の問題が抜き差しならないような事態に陥ってしまうと届くと言って良いのです。消費者金融から通知が来たり、消費者金融との間で通知のやり取りをするようになると、返済を巡る問題は裁判訴訟の場に移ってしまうと考えてください。
とまれ、消費者金融の通知は、貸借関係において深刻な事態に陥ってしまった証左と捉えて良いのです。
消費者金融から自宅へ通知が来ることってあるの?
消費者金融は現在、日本全国で行われる消費者向け融資事業として一般的に広く知られるようになりました。安定した収入のある成人した男女という条件を満たしているのであれば多くの場合は利用が可能ですが、利用の前には審査を受ける必要があり、業者それぞれが決める審査の基準を通過できなかったのであれば、融資を受けるということはできなくなってしまいます。
さて、この審査においては様々な情報を業者に対して伝える必要があります。氏名や住所、年齢と言ったような基本的な個人情報はもちろんのこと、電話番号などの情報も伝えなくてはなりません。そうした情報を利用されると、業者が審査を申し込んだ消費者に対して連絡を取れるような形になるわけですが、それでは「消費者金融を利用していて自宅へ通知が来る」というようなことはあるのでしょうか。
まず結論から言うと、基本的に自宅に対して通知が送られるというようなことはありません。消費者金融の事業者にとって、最大の目標となるのは「なるべく多くの消費者からお金を借りてもらう」ということです。基本的にこうした消費者向け融資事業の収入源は、お金を借りた消費者が期日までに返済するという際に加えられる利息です。この利息という部分もそれぞれの業者によって変わってくるのですが、しかし「多くの消費者に対して融資を行い、なるべく多くの利息を受け取る」ということはどのような業者にとっても変わりません。
特に近年、貸金業法が改正されて「グレーゾーン金利」という金利が撤廃されるようになってから、消費者向け融資事業が得られる利息は格段に少なくなりました。一人あたりの消費者から受け取れる利息が少なくなってしまったわけですから、消費者が望まないようなことをしてしまい、利用してくれていた消費者を手放すというようなことになるのは避けなくてはならないのです。
そして、消費者にとって「自宅へ通知が来る」ということは好ましいことではありません。法的に問題のない行為であるとはいえ、借金と言うものは非常にプライベートなことであり、他人などにはもちろんのこと、時には家族などにも知られたくないというようなことになるからです。
しかし、これはどのような時でも同様であるとは限りません。自宅へ対して通知が来ないというようなことには、いくつかの例外があるのです。まず最初の例外となるのが「契約をした直後」という状態です。特に最近ではインターネットなどで利用審査を申し込むことができるようになりましたが、こうしたインターネットでの審査申し込みをするというような場合には、消費者と担当者が直接顔を合わせるというようなことがありません。顔を合わせることがなくとも基本的には問題がないということになっているのですが、これには一点だけ問題があります。
それが「必要な書類などを受け取ることができない」ということです。例えば最近ではカードローンなどといったような形で街中にあるATMなどからお金を借りることができるようになっているのですが、これを利用するにはキャッシングカードが必要になってきます。しかし直接担当者と顔を合わせることができないような審査を受けた場合には、これを受け取るには店頭へ直接取りに行くか、自宅へ送付してもらうかのどちらかを選ぶことになるのです。店頭に直接行けば問題はありませんが、自宅に送付してもらうということになったのであれば、消費者金融の業者から自宅に対して郵送物が贈られることとなります。
この郵送物でその業者の名前が使用されるということはまず無いと言っていいのですが、ごく稀にこの郵送物が原因で家族に知られたということもありますので、もし「絶対に家族には知られたくない」と思っているのであれば、店頭まで書類を取りに行くようにした方が無難でしょう。
これと別の例外として扱われるのが「契約違反の行為を行った場合」です。ここでいう契約違反とは特に「返済条件の違反」が当てはまります。こうした事業者からお金を借りたというような際には、事前に決定した支払日に返済するお金を振り込まなくてはなりません。もしお金が振り込まれないというようなことになってしまうと、事業者からすれば「返済されるはずのお金が入ってこないから、その理由を確認しなくてはならない」ということになってしまいます。
この「返済されていない理由の確認」は基本的に電話で行われるようになっており、もしその返済されなかった理由が「うっかり返済日を忘れていた」というようなことだったのであれば、基本的には新しい返済日を設定し、その返済日に振り込んでもらうというような形にすれば問題はありません。ですがもし電話連絡に応えることができなかったというようなことや、新しい返済日にも返済をしなかったというようなことになってしまったのであれば、業者からすると「電話以外の方法で連絡をしなくてはならない」ということになってしまいます。
それではどうなるのかというと、その状態があまりにも悪質であったのであれば、自宅に対して借金の金額や返済予定の金額、その返済日と利息額といったような内容が通知されるということになってしまうのです。この際には最初の郵送物が送られてきた時のように「業者からの連絡かどうかわからない」といったような形では送られてこず、業者の名前が明かされることも少なくありません。ですからこうした借金のトラブルを発生させてしまうと、自宅に対して連絡が来るというようなことになってしまうのです。
さらに借金の返済が遅れ続けるというようなことになってしまうと、今度は業者ではなく裁判所などから連絡が届くということになってしまいます。この裁判所からの連絡には「債務の滞納が発生している」ということと「今後債務の返済が行われないようであれば法的な措置を取ることとなる」ということが書かれているのですが、これがもし家族の目に触れてしまったのであれば、借金があるということはもちろん、借金によってトラブルが発生しているということすら明らかになってしまうでしょう。
いくら消費者金融の業者は消費者に対して連絡をすることがほとんどないと言っても、連絡しなくてはならない事情があるのであれば連絡はされることとなります。もちろん現代の社会において消費者の権利と言うものは法律によって守られており、適切な理由がない債務情報の開示などは禁止されています。もし債務者に問題があるというような場合であったとしても債権者が何をしても良いということにはなっておらず、債務者をいたずらに脅すような行為や、不必要であるにもかかわらずその債務者の会社を訪問する、深夜に債務者に対して電話をかけると言ったような行為は禁止されています。
もしこうした行為が行われているのであればそれは法的に禁止されるべき行為となっていますから、弁護士などに相談をすることで、改善を見込むことができるでしょう。とはいえ、そうした事態になるまでに債務者に落ち度がなかったというような状況は極めて稀です。債権者が債務者に対して連絡を取るようになるということの背景には、必ず何かの原因があるのです。借金を持つ人にとって、家族や友人、知人に借金の存在が知らされるということは決して好ましいことではありません。しかしそうしたことが明確に行われるのは、基本的に「借金において債務者が何らかの違反をした」という場合に限られています。
こうした事態を防ぐためにも、もしどこかからお金を借りるというような場合になったのであれば、そのお金を借りている間は常に「自分が現在いくらお金を借りているのか」ということと「そのお金をいつまでに返済しなくてはならないのか」ということを覚えておかなくてはなりません。「少しくらい大丈夫だろう」という思い込みで契約違反をしてしまうと、それが大きな後悔につながることもありますから、必ず注意しておくように心がけましょう。
(⇒もしも返済が遅れれば大変な事に?)