消費者金融に借入の申込をしたのですが、借りられませんでした。多重債務でもないし、仕事はしているし、何がいけないのかわかりません。消費者金融が融資を断るのは、どういう場合なのでしょう?
消費者金融には、信用度の高い属性とそうでない属性があります
消費者金融とは、お金を貸す事で利益を得ている会社よ。お金を貸さない事には、商売が成り立たないわ。それでも、融資を断る場合があるの。それは、お金を貸したまま踏み倒されるのが、一番困るからよ。だから、消費者金融には、信用度の高い属性とそうでない属性があるの。(参考ページはこちら→消費者金融の融資審査基準を理解しよう)
まず、職業。これは公務員が高いわ。他には医者や弁護士のような社会的信用度の高い職業もそうね。次に正規雇用の会社員。あまり、信用度の高くない属性は、派遣社員や自営業、パートタイマーやアルバイト、タクシー運転手、水商売などね。離職率が高いと見なされると、信用度は低くなるわ。(参考ページはこちら→融資と職業の関係)
勤続年数で見ると、これは長い方が有利よ。既定では最低1年以上となっているくらいだからね。いくら収入が上がっていても、転職したてだと、不利になるわ。やっぱり、勤続年数が低い方が、離職率は高いと見られるの。
勤務先の規模は、あまり重要視されないのだけれど、消費者金融が確認したいのは、その会社が実際に存在しているという事よ。その意味で、上場企業は確認が取りやすいの。そうでない企業の場合は、会社の電話番号などから、その会社が実在しているかどうか、確認を取る場合が多いわ。
住居が持ち家かそうでないかも、見られているわ。自分名義の持ち家が、一番信用度が高いわ。次に家族名義の持ち家ね。官舎や社宅はその次。賃貸マンションやアパートは、低くみられてしまうの。当然だけど、住所不定なんて場合は、まず不可ね。それでも貸してくれると言われたら、闇金の可能性が高いから、気を付けてね。これは、いきなり逃げられる可能性が高い方が、借りにくいという事よ。
居住年数も同じ意味で見られるの。大抵の消費者金融の規定では、最低でも同じ場所に1年以上住んでいる事を条件としているわ。頻繁に引っ越しを繰り返しているような人だと、連絡が取れなくなる可能性が高いでしょう。電話は、固定電話と携帯電話の両方を持っている人が、一番信用度が高いわ。次は固定電話のみ、その次は携帯電話のみ。電話そのものを持っていないと、まず借りられないわね。これでも、一昔前よりは条件は緩和したの。前は固定電話がないと、借りられなかったのよ。でも最近では、固定電話を持たず、携帯電話しかない人も増えているから、少しずつニーズに対応しているようね。
こういういくつかの属性で、信用度が低いと判断されてしまうと、消費者金融で融資を断られる場合があるわ。
消費者金融からお金借りれない時もあきらめないで
お金が必要なのに「消費者金融からお金借りれない!」と困ってしまうことがあります。パートやアルバイトなど信用度の低い職業に就いていたり、過去に任意整理や自己破産などの手続きをしてブラックリストに載ったことがあるなど何らかの心当たりがあると、ほとんどの人はそこで借りることをあきらめてしまうかもしれません。
けれども、ある消費者金融で断られたからと言って「すべての消費者金融からお金借りれない」というわけではありません。消費者金融が借入前に実施する審査の基準はまちまちであり、たとえば収入の低さがある消費者金融でネックになったとしても別の消費者金融では問題なく通ることもあるのです。
もちろん、無職で収入源が全く無かったり、過去の借金を踏み倒したままだったり、電話番号などの連絡先を持っていないと貸してくれませんし、未成年はもちろんダメです。また、2010年の貸金業法改正時に導入された総量規制(年収の3分の1を超える貸し付けは禁止)に引っかかっていると、まず貸してくれる見込みはないでしょう。
それ以外の理由であれば消費者金融によって貸してくれるところが見つかる可能性があります。一般に大手の消費者金融になるほど審査の基準は厳しくなりますが、中堅から小規模の消費者金融であれば職業や年収、過去のブラック情報の有無にかかわらず、確実に返済できる見込みがあると判断されれば貸してくれるところは意外とあるものです。また地元に密着した消費者金融であれば、勤務先の情報や申込者の勤務態度など大手ではあまり材料にならないところまでしっかり把握した上で判断してくれるので、真面目に働いていることが伝われば貸してくれるかもしれません。
過去にブラックリストに載ったことがあっても、現在は完済しており全く借り入れが無ければ貸してくれるところもあります。ブラックリストの情報は7年間残ったままですが、完済していれば今後貸しても必ず返してくれるという保証にもなるので、中小規模や地域密着型の消費者金融では貸してくれるところもあります。中には債務整理中であっても返済能力があると判断すれば、総量規制の範囲内で貸してくれる消費者金融まであるのです。
このように大手は全般的に審査が厳しく、大手ゆえに全国から申し込みがあるので早く結果を出すために審査がシステムに頼ったものになりがちです。その点、中小の消費者金融や地元密着型であれば担当者が面談や独自調査によって審査するので、より申込者の資質に沿った判断をしてくれるのです。もし身近にそのような消費者金融が無くても、今はインターネットやコンビニなどで申し込みを受け付けているところもあり、審査が通れば希望の銀行口座に振り込みをしてくれます。例え規模の小さい消費者金融でも全国的な対応をしてくれるのです。
一方でこのような借り入れ面での条件はクリアしているはずなのに、何故か「消費者金融からお金借りれない!」という状況に陥ってしまう人がいます。よくある理由として過去に消費者金融以外でも滞納した履歴があることです。携帯電話やガス・水道・電気などの公共料金を滞納した情報が消費者金融とは別のブラックリストに載っている可能性が考えられます。
また短期間に複数の消費者金融に申し込みをしていると、許容範囲を超えた借金をする危険性があるため、審査に通りづらくなります。申し込みをした情報は6ヶ月残りますので、既に申し込んでしまった場合は新たな借り入れを控えた方が良いでしょう。
どうしても心当たりが無い場合は、このようなブラックリストを管理する各信用情報機関に個人情報の「開示請求」をするのも一つの手です。意外と自分では気づかなかった盲点があるかもしれません。ただし手数料がかかったり書類が必要になったりする場合もあるので、法律事務所に相談するなど専門家に任せた方が早いでしょう。
現在お金を消費者金融から借りる上で最後のネックになるのが前述の「総量規制」です。どんなに様々な難関をクリアしたとしても年収の3分の1を既に借りてしまっている場合、新たな借り入れ申し込みはほぼ断られてしまいます。けれども総量規制にはいくつか除外または例外があり、例えば住宅ローンや自動車ローン、事業者ローンのように年収の3分の1を超えるものの、購入など特定の目的で使用される借り入れについては総量規制の除外対象となります。
消費者金融でも他社の借り入れをまとめるため、つまり顧客が一方的に有利になる貸し付け(他社の借り換え分を貸し付けるため、借り入れ額が一時的に年収の3分の1を超えます)は例外対象となります。ただし、これら除外・例外対象となっているのはあくまでも特殊なケースであり、通常の借り入れで総量規制を超えるのは難しいと言えるでしょう。
もう「消費者金融からお金借りれない」と諦めてしまいそうになりますが、こんな時に強い味方になるのが銀行のカードローンです。近年、頻繁にCMで流れていることからも分かるように、各銀行ではカードローンに力を入れています。総量規制はあくまでも貸金業法の規制なので、消費者金融は対象になりますが、銀行は貸金業者ではないので対象になりません。そのため総量規制に関係なく、返済能力があると判断されれば融資をしてくれます。
銀行のカードローンのメリットは総じて金利が消費者金融よりも低いことです。消費者金融では5%前後から18%の金利が多いのに対して、銀行のカードローンは3%台からの金利があります。中には最大金利が15%以下の銀行もあるのです。特に需要の多い100万円台の貸し付け金利を低めに設定している銀行が多く見受けられます。
また貸し付け条件が緩いことも魅力の一つで、消費者金融では審査に通りづらかった主婦や学生も一定の制限はありますが借り入れは可能ですし、100万円以下なら会社勤めをしていれば収入証明書無しで借り入れできるところもあります。総量規制除外対象のように使用目的が制限されることもありません。
さらに銀行や提携金融機関のATMでいつでも借り入れ・返済ができますので利便性はもちろんATM手数料がかからなくて済むことも大きなポイントとなります。もちろん銀行に口座を持っていなくてもカードローンを利用することができるのです。
消費者金融で総量規制の除外対象だった「おまとめローン」などにも対応しています。銀行のカードローンの方が低金利になる場合がありますし、借り入れ限度額もかなり高額に設定されているので、利用できるのであれば検討してみる価値はあるでしょう。
これらの基本的な貸し付けだけでなく、各銀行とも独自のサービスに力を入れており、ある一定期間の借り入れについては無利息だったり、他社からの乗り換えやおまとめに限定して金利を低く設定しているところもあります。目的に応じて使い分けるのも賢い利用方法と言えるでしょう。
もちろん、銀行のカードローンは簡単に借り入れができるからと言って、返済に対して甘く見てくれるわけでなく、もし返済が滞ってしまった場合、銀行から保証会社に債務が移ることで取り立てが厳しくなる可能性があります。総量規制の対象外ゆえに、ついつい借り入れ額が多くなりがちですが、確実に返済できるように借りる時はしっかりと計画を立てましょう。インターネットからも申込できますが、銀行の窓口で担当者と相談することで効率の良い借り入れができる可能性かもしれません。
最後にこれらすべての審査に落ちてしまう状況にありながら、それでも貸し付けしてくれる消費者金融があった場合はヤミ金の可能性があるので、安易に飛びつかずまずは正規の金融業者なのか必ず確認しましょう。財務局長または都道府県知事の登録を受けていれば金融庁のホームページで検索すると出て来ますし、広告の表示義務が守られていることも一つの判断基準となります。