> > > 銀行と消費者金融との関係がキャッシングローンをどう変えたのか
PR

銀行と消費者金融との関係がキャッシングローンをどう変えたのか

銀行と消費者金融との関係が変化したということは聞きました。それはそれで理解できるのですが、私たちにいったいどのように関係するのかわかりません。業者の関係変化がキャッシングローンをどのように変えたか教えて下さい。

提携によって利用し易いカードローンが生まれることになりました

使用目的が判然としない出費があることがキャッシング・ローンを支えています。キャッシング・ローン以外には目的ローンとフリーローンなどがありますが、これらはそれぞれ資金の使途を明確にしている必要があるのです。生活の複雑化に応じて、生活に必要な資金は複雑化しており、いちいち使途を明確にできない場合が少なくありません。例えば、旅行資金と滞在中の出費とは区別されるべきですが、明確にすることはできません。

このような使途が明確に区別できないような出費の必要をカバーするキャッシングが、キャッシング・ローンというわけです。消費者金融業者が提供しているキャッシング・ローンはもともとがこのような判然としない小目的が大半である消費生活での必要に応えるものとして開発されてきた経緯があります。このことによって消費者金融業は銀行とは全く異なる業務になっていたと言えるのです。

金融再編と言われた時代を経過する中で、銀行は消費者金融業界が専門とする市場に業務の拡大を必要としました。同時に消費者金融業界もまた銀行との新しい資金協力の関係を必要とすることになったのです。両者の思惑は調整の中で上手くかみ合うようになって、銀行と消費者金融業者との提携状況ができあがったということができます。

もちろん銀行とは独立した関係を継続して営業を続ける消費者金融業者も少なくありませんし、逆に消費者金融業者との提携に魅力を見いださず独自に展開している銀行もあります。しかし、それぞれが手を取り合ってサービスを展開するようになったカードローン等のキャッシングサービスは利用者にそれぞれ特徴を備えたものになっていることも事実なのです。
(⇒中小消費者金融は大抵独立系?

銀行グループの消費者金融が発行するカードローンが筆頭に挙げられるべきカードローンのタイプでしょう。銀行グループに参加することで消費者金融業者は資金調達が楽になったということができるのです。これによってカードローンの大型化が可能になりました。銀行のカードローンに迫るサイズ、利用限度額500万円というようなカードローンは消費者金融業者単独では相当難しかったものであると言えるでしょう。

銀行が運営する消費者金融のカードローンも少し違ったメリットを生み出しました。企業としては銀行でありながら、カードローンは消費者金融業者そのものである商品になります。つまりは消費者金融業者のカードローンと同等でありながら、銀行のカードローンということになり、貸金業法による上限規制を免れることが可能になるのです。総量規制後の利用者にとって可能性のあるカードローンを生み出したことになります。

消費者金融が保証する銀行のカードローンは相当程度拡大を見せていると言えます。消費者金融業が養って蓄えてきた消費者信用に関するノウハウや対応についての蓄積が銀行のカードローンに生かされることになります。これによって銀行カードローンもかつてのような敷居の高さを回避してカードローンを提供できるようになったと言えます。

このような業界の提携はほとんどの場合、利用者に対して直接的なメリットを生み出します。そしてこのような状況は更に進化を遂げることが期待されるのです。ですから私たち利用者としてはこれまで以上に業界の動向に注目してよりよい利用方法が提供されることに注目していくことが大切だと言えるのです。

消費者金融と銀行の関係は貸金業法改正から始まった

カードローンなどを申し込んでお金を借りようとしている時に、多くの消費者金融や銀行などのホームページをご覧になるかもしれませんが、そういったときに金融会社の場合、社名やローン商品名のロゴの上に「○○銀行グループ」などと謳っているのを見たことはないでしょうか。聞きなれた金融会社とメガバンクの名前が併記されており、まったく違う会社の名前がなぜと思うかもしれません。しかし、現実的には多くの金融会社とメガバンクは関連会社であったり、子会社、または業務的に提携をしているという現状があるのです。しかし、それぞれで独自のカードローンなどを発行しているので、ある意味で商売敵のはずですがなぜ協力関係を結んでいるのでしょうか。(参考ページはこちら→銀行と消費者金融の連携について

これにはまず、金融に関する法改正があった時の状況を説明しなくてはなりません。2010年に貸金業法が改正されましたが、それ以前というのは今の金融会社でルールづけられている金利の上限や、融資の額などが違うものでした。法改正後に変化したことのひとつとして「グレーゾーン金利」と呼ばれるものが撤廃されたということです。このグレーソーン金利とはその名から推測できるように、当時は金利に関する法律がどういうわけか2通りあり、ひとつは「利息制限法」そしてもうひとつが「出資法」とよばれる法でした。それぞれの上限金利は「利息制限法」が現状と同様の20%でしたが、「出資法」のほうは29.2%と非常に高額な設定の規制でした。2つの法を同時に守れば当然「出資法」の29.2%は存在自体が意味のないものになります。(参考ページはこちら→融資に関わる上限は昔に比べて大きく変わりました

そういった理由から多くの貸金業者では現実的に「利息制限法」の法を破る形で20%以上の金利で融資をしていました。いつの時代でも謝金まみれになり自己破産してしまうという人は存在しますが、当時はこういった法の矛盾がそういった破産者を増加させている要因になっていると考える向きもあり、2010年に法改正が施行されるにいたりました。現在では合法的に個人に対し融資をしている貸金業者はすべて最大金利20%以下で抑えてあります。これはローンなどを利用する側にとっては非常にメリットの多い法改正でした。「今までよりも安い利息でお金を借りることができる」という状態になったからです。

さらに、このグレーゾーン金利の撤廃後に20%以下の金利で規制が統一されるのは当然のことではありますが、2010年の法改正施行前の状況にさかのぼって、利用者が払いすぎた金利を取り戻すという動きがはじまりました。つまりこの法改正は「今後の将来的な法律」を定めただけではなく、「過去の状況が違法行為であった」とした法改正でもあったのです。一般のローン利用者でも弁護士などを介して貸金業者に払いすぎた金利を要求できたのです。これを俗に言う「過払い請求」といいます。電車やバスなどで弁護士事務所の宣伝広告をご覧になったことがあるかもしれません。

そして、この過払い請求を実際に多くの人が実行したため、多くの貸金業者はいったんは利益として計上した金利を利用者に返還するという事態に陥ったのです。もともと「取りすぎていた金利」とはいえ、多くの貸金業者にとっては大打撃でした。多くの中規模の金融会社などが経営を継続できずに次々とつぶれていく中で、大手の金融会社が生き残りをかけて模索し、選んだ最終的な手段がメガバンクと手を組むということだったのです。

このあたりから「○○銀行グループの△△金融」という形態が誕生したということです。さて、金融会社側は経営が困難になり、メガバンクに助けてもらったという図式になっていますが、メガバンク側には何か金融会社と手を組むことでメリットはあったのでしょうか。メガバンクはそれまで融資といえば企業向けが中心でした。個人向けの融資はそれまでは金融会社などの専売特許という感じである意味棲み分けができていたような状態です。(参考ページはこちら→金融業者と棲み分けについて

しかし、メガバンクとすれば更なる業績を伸ばすという意味では個人向けローン商品も魅力的な商材と考えたのです。また他行がそういった個人向けのローンを扱うようになれば同調しなければならないといった風潮もありました。そういった理由があり、メガバンクが金融会社と手を組むことによって得られるのは「個人向け融資のノウハウ」だったのです。

さて、このメガバンク側が期待した「個人向け融資のノウハウ」というのは実際的にどの様な形で発揮されているのでしょうか。それはメガバンクのカードローンのホームページからも読み取ることができます。メガバンクのカードローンを申し込みをしようとすると、その利用許諾の内容として、金融会社の保証を受けることを求められます。つまり、申し込みの際の保証人や担保が不要のカードローンにおいて、金融会社が申込者の保証になるという意味です。

実際にはたとえば、メガバンクのカードローンで借入れの利用者が返済を滞納などをして問題が生じたときに、最初はメガバンク側の担当者が催促の対応をしますが、それでも返済がされないといった場合にはこの保証である金融会社が出てきます。実際に利用者に対して行う内容としては電話などによる催促などになります。メガバンク側に対しては利用者に代わって弁済をするという場合もあります。こうして金融会社はメガバンクと利用者の間に入って保証という立場にもなるということです。

また、申し込みの際に「審査」の過程がありますが、これは過去のクレジットやローンの履歴を信用情報機関などで確認し、利用者の返済能力などをチェックするという重要な事柄になるのですが、メガバンクのカードローンの申し込みの場合はメガバンク自らのチェックとその提携している金融会社との二重のチェックになる場合が多いのです。個人の返済能力の見極めなどはその道数十年の金融会社の最も得意とする分野でもあるのです。

また、こうした目に見えてこない部分だけではなく、消費者金融がメガバンクに与えられる表面的な部分として、自動契約機などのサービスの面もあります。まだまだ消費者金融の自動契約機の営業時間やクオリティーには及ばない部分もあるかもしれませんが、多くのメガバンクでは基本的な営業時間外でも申し込みができるような機械の設置をしています。これはもともと消費者金融がはじめたサービスでもあり、消費者金融の営業スタイルにメガバンクが徐々に歩み寄っているような形になっているということです。つまり、きめの細かい個人に対するサービスは金融会社の方が先を行っていることなのです。

メガバンクと金融会社の関係は主にそういった内容になりますが、気になるのはそういった提携関係にあるメガバンクと金融会社がそれぞれ別のカードローンを発行している現状で競争相手にならないのかということです。実はメガバンクと金融会社では同じ「個人向けカードローン」というものを商品にしていますが、条件が異なるので、利用者層に大きな違いがあります。最も大きなこれら2つのカードローンの違いはまず「金利の高さ」です。総体的に銀行のカードローンは金利が低く、金融会社のカードローンは金利が高いのです。

そして、当然のことながら利用者はなるべく金利の低いところから借入れをしたいという状況になります。そして結果的に銀行のカードローンのほうが審査が厳しくなります。審査が厳しいというのは「収入」や「職種」「勤続年数」など言い換えれば社会的なレベルの高さや信用度が高い人でないと利用ができないということなのです。対して金融会社のほうはその審査に通過できない人が利用するという結果になるということなのです。

ここでもある種の棲み分けができているということですが、金融会社のほうは自己防衛という意味で金利の高さをある保険にしている部分もありますが、「年収」や「職種」などにとらわれない独自の審査のノウハウがあるが故の審査の甘さともいえるのです。過去にローンの延滞暦などの事故があった場合でメガバンクからは融資が受けられなくても金融会社では審査に通過し借入れをすることができることにはこういった審査での能力が影響しているという側面もあるのです。

PR【マネーパトラ】では、アフィリエイトプログラムを利用し、アコム社から委託を受け広告収益を得て運営しています。
カテゴリー
ページトップへ