諸事情により転職ましたが、給料が少し下がったため、仕方なく消費者金融でキャッシングしたいと考えています。ただ出来れば銀行系列の消費者金融の方が安心かと思うのですが、各消費者金融にはどんな系列銀行ついているのですか?
消費者金融の系列銀行には様々な銀行があります
そもそも銀行系の消費者金融とは、銀行と大手消費者金融専業会社との合弁にて平成12年~約2年間の間に設立された消費者金融会社のことを指します。顧客の対象は主として収入の安定したサラリーマンや公務員を対象とし、銀行本体のカードローンでは収入の面などで少し借り入れが難しいけれど、消費者金融専業会社では余裕で借り入れができるといったような中間層の方々となっています。
また資金面でも銀行がバックについているため、利息制限法で定められた金利になっており、消費者金融専業会社と違って有人の店舗を持たずに郵送や電話、インターネットにて申し込み、そして契約成立後にカードを郵送して利用可能になるといったシステムになります。
尚、申し込みの審査では、出資した消費者金融専業会社が持っているデータやノウハウを使って、審査の可否判断に時間をかけず、またもし返済に遅延があった場合には諸費者金融専業会社が処理を行っています。
【消費者金融専業会社として設立後、銀行が資本参加(出資・買収)し、現在銀行子会社となっている会社】
・新生フィナンシャル(レイク・新生フィナンシャル カードローン、新生銀行の子会社。大手消費者金融専業会社のGEコンシューマー・ファイナンスを買収した会社。「レイク」は2011年10月の新規募集分より新生銀行へ引き継がれ、新生銀行カードローン レイクになりました。)
・TSBキャピタル(東京スター銀行の完全子会社)
・オリックス・クレジット(三井住友銀行の連結子会社。オリックスとも持分法適用関連会社ということで関係している) など
最後に銀行系消費者金融の特徴は他の系列の消費者金融より金利が安いというところで、銀行により金利が5%を切っていることころもあります。また全国にある銀行、またはコンビニのATMにて24時間キャッシング利用出来るので大変便利です。さらに消費者金融では総量規制により年収の3分の1程度しか価値入れができませんが、銀行系は総量規制の対象外となるため借入限度額が高いというところも大きなメリットとなります。
消費者金融の系列銀行を知っておくとあとあと便利
消費者金融は銀行の系列企業となっていることが多いです。金融業界ではグループ化が進んでいて、業務資本提携も盛んに行われているのが現状です。銀行の子会社となっていたり、銀行の持ち株会社の子会社となっていたりすることが多く、特に大手はたいてい子会社となっています。(参考ページはこちら→現代の金融業者の在り方)
たとえば、東京三菱UFJ銀行の持ち株会社である三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)の子会社としてアコムがあります。アコムと言えば消費者金融大手として、かつては独立した資本を持っていました。それが現在はMUFGの傘下企業となっています。
(⇒銀行は大抵消費者金融と関わりを持つ)
MUFGは日本でも最大規模の金融グループですが、それと同じくらい規模の大きい金融グループとして三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)があります。消費者金融の系列銀行として考えた場合、SMFGの子会社としてはSMBCコンシューマーファイナンスがあります。SMBCコンシューマーファイナンスというと名前を聞いたことのない人もいるでしょうが、その全身がプロミスと言えばわかるでしょう。
プロミスがSMFGに社名を変更し、旧社名であるプロミスはサービスブランド名となったのです。SMFGが消費者金融事業に参入するときにプロミスを買収したのです。このプロミスは、元の系列はMUFGであったとも考えられます。
プロミスは三和銀行をメインバンクとしていましたが、銀行再編によって三和銀行はUFJ銀行となりました。そのまま行けばUFJ銀行は東京三菱銀行と合併してMUFGの中核銀行である三菱東京UFj銀行となり、その傘下となったと考えられますが、そうではなくてSMFGに買収されます。これによってSMFG入りを果たしたのです。
このようにして系列が形成されましたが、子会社の消費者金融は独自にサービスを提供するとともに、親会社の銀行や提携している銀行の保証業務を行います。つまり、銀行のカードローンに対してノウハウを提供する形で提携を行っているのです。
銀行としてはカードローン事業を行うために消費者金融との提携があると容易になりますから、このようにして子会社化していったと考えられます。ただ、銀行によってはこのような提携を行わないものもあります。その代表がみずほ銀行です。みずほ銀行はみずほフィナンシャルグループの中核銀行ですが、MUFGやSMFGのように消費者金融を子会社に納めることはありません。
みずほフィナンシャルグループは、消費者金融と提携することによる効果が期待できないと考えていて、そのために系列の消費者金融を持っていないのです。三菱UFJ銀行や三井住友銀行が、カードローンのサービスを提供するときには保証会社として子会社の消費者金融を使っていますが、みずほ銀行は子会社として消費者金融を持っていません。
みずほ銀行はカードローンのサービスを提供していますが、子会社に消費者金融がないことから、消費者金融を保証会社として用いるのではなくて、信販会社であるオリエントコーポレーションを保証会社として用いています。オリエントコーポレーションはクレジットカード会社として有名です。一般的にはオリコの名で知られています。
信販業を主力事業としていますが、クレジットカードのキャッシング機能を付加するなどしてローン事業も行っています。オリエントコーポレーションは、第一勧業銀行との取引が多く行われていました。第一勧業銀行は銀行再編によってみずほ銀行となります。そして、みずほフィナンシャルグループが40%の資本を取得して関連会社となります。会社としては信販会社とみなされますが、実際には貸金業者としても営業しています。
日本の3メガバンクと呼ばれる巨大な金融グループがこの3つで、消費者金融の多くはこのうちのMUFGとSMFGの傘下企業として再編されました。3メガバンクに次ぐ銀行としてりそな銀行があります。りそな銀行もカードローンを提供していますが、これは子会社のりそなカードが債務保証を行っています。りそなカードはりそなホールディングスの子会社で、クレジットカード事業を主な業務としています。
ですから、りそなグループも系列としては消費者金融を抱えていません。なお、りそなカードは、もともとはあさひ銀行の系列会社でした。あさひ銀行のクレジットカード会社となり、あさひ銀行がりそな銀行に合併されたことによって社名をりそなカードと変更しました。
銀行と言えば、すでに統合を果たして規模を大きくしていますが、現在も独立している銀行間にもグループ関係があります。結びつきの強い銀行というものがあって、それらはやはりメガバンクを中心として形成されています。結びつきの強いグループ関係のある銀行や資本関係のある銀行の場合には、そのメガバンクの子会社を保証会社として用いることがあります。
たとえば、じぶん銀行は、KDDIと三菱UFJ銀行が出資して作られた銀行で、ネット銀行の一つです。MUFGの子会社としては見なされませんから独立した銀行と考えられますが、半分の資本がMUFGであるために、業務面でも提携は強いです。じぶん銀行もカードローンのサービスを提供していますが、この債務保証はMUFGの消費者金融であるアコムが行っています。
規模の小さい銀行は自社の子会社として消費者金融を抱えてローン事業を展開することは難しいです。資金力があれば買収して子会社化することもできますが、そこまでの資金力のない銀行は多くあります。これらの銀行もカードローン事業を展開しているわけですが、これに必要な債務保証はほかの消費者金融が行っているのです。