消費者金融の在籍確認は、ほとんどの審査が終わったあとで、最終的に「本当にこの会社で働いているのであろうか」「ここに住んでいるのであろうか」といったことを確認するために行われます。そのため消費者金融の中には社会保険証を提携の銀行口座があれば在籍確認が省略できるといった業者もあります。確実に働いているとか住んでいるとか、何かあったときに連絡がとれるなどが担保されれば、在籍確認は必要ないと考える業者があっても不思議ではありません。段々と在籍確認も形式的なものとなってきていますし、企業が個人情報について厳守する姿勢に変わってきています。業種や部署によっては外部からの電話を取り次がない会社もあるようです。これによって在籍確認ができなと判断されるとすれば、困ってしまいます。ですから消費者金融側もかなり柔軟に対応するようになってきています。

例えば本人が勤務先に不在の場合には、不在であることも想定し、「席を外している」「外出中である」ということであれば、在籍していることに間違いはありません。それでOKを判断する業者が殆どです。実際に対面して審査を受けいている場合など、会社にいなくて当然なのですから、こういう対応になるでしょう。

もし取次を行わない会社の場合には、「お応えできません」「取り次ぐことはできません」といった内容の返答になるでしょう。この場合は在籍しているのかしていないのかもわからないのですが、「わからない」がイコール「在籍していない」とはなりません。確認ができなかったということで、一応クリアとなるケースが多いようです。ただし予めそうう対応をする会社であるということは、戦法に告げていいたほうが無難です。そういう対応を行う会社であるということを知っている事自体も、在籍していると判断できる材料です。

ネットで申し込みを行い、電話やメールで審査のやり取りを完了させるタイプの消費者金融であれば、在籍確認の時に本人が電話口に出ることもありえます。その時には長々と質問されることはなく、自分から生年月日や住所などを発生しなければならないことも、近頃では稀になりました。金融業者からの在籍確認ということが周りに知られないようにとの配慮でしょう。電話も個人名でかけたり、本人の希望を取り入れるなど、かなりこの点は繊細な対応を行ってくれている印象です。

それでも勘の良い人が電話をとった場合、「あれ？キャッシングを利用したのかな？」と分かってしまうことはあります。個人名で電話をかけてくることが内容な会社であれば、個人名での電話がある方が珍しくなってしまいます。こういう場合は、予め別称などの社名を用意してくれていることなどはさすがにありません。かといって「この会社の名前を使って電話をかけてください」という要望にも応えることはできません。変に受け取られることを避けるために、先に「クレジット会社から電話がありから」や「有線放送設置工事の日付の件で電話がかかってくるから」といったことを会社側に伝えておくといいかもしれません。電話を掛けてくる側に「田中名で掛けてほしい」んどの要望を告げておくと、先に対策を講じることもできるでしょう。

ある一定の条件を満たせば、在籍確認がないままウェブ上で申し込みから審査までを完了させることが出来る消費者金融もあります。よほど在籍確認がイヤということであれば、そういった業者の利用を検討するとよいでしょう。

あまり多くはありませんが、ごくまれに本人が在籍確認に応じなければならないという決まりがある業者も存在しています。破産などで債務整理を行ったことがあるといった、過去に問題がある人にも積極的に貸し付ける業者によくある傾向です。このような業者は過去に対しては寛容ですが、現在の状況については厳しく審査を行います。在籍についてもその人の信用情報の精度を高めて回収リスクを減らす材料ですから、しっかりと確認したいということなのでしょう。一般的な金融業者よりも重きをおいています。
（⇒融資審査の基準は業者で違う）

ただし自分が必ず電話に出ないといけないという時に、どうしても出れない可能性が高い人もいます。作業中はラインを抜けれないとか、真夜中に出勤するようなシフトだったり、在籍確認すら厳しい職場に勤めている人もいるでしょう。クチコミなどを参考にして、そういった形でしか在籍確認をしないような業者は申し込みを行わないなど、初めから検討しておくといいのですが、そうもいかない場合はあります。その時に「他人が電話確認をしてもバレないのではないか？」と考えつく人もいるひともいるかもしれません。

もしこれが成功した場合、公文書偽造などとは全く違いますから、それによる法的な罰則というのはないと考えられます。かといってそれを行うのは大変危険です。もし他人が電話確認を行おうとしたことがバレれば、せっかくあと一歩で融資実行というところまでこぎ着けている契約が流れてしまう可能性があります。相手にしてみたら「ウゾを付かれた」ということです。心象が悪くなるのは当然です。それまでも電話でのやり取りを行っているはずですから、電話口の声が違うことなど、相手もわかるでしょう。そういう事で誤魔化したくなる気持ちもわからないではありませんが、実際に迂闊な行動を起こすのは賢明ではありません。

もしそういう事で困るようであれば、何か他に方法がないものだろうかということを、担当者に訊いてみましょう。良い知恵を貸してくれるかもしれません。それでも対策できないということであれば、別の業者に申し込みし直すことも検討すべきです。
　
短期間に2件3件と申し込みを行うと、申込ブラックになってしまうこともあります。せめて2件で抑えたいところです。また1件をはっきりと断らないまま次の申し込みを行うと、審査落ちの可能性が高くなります。次の申し込みを行うときには先の1件をきっちり断って、その件を次の申し込みを行う業者に対しても伝えましょう。その時にもし在籍確認になったときに、自分が電話口に出ないとまずいのかといった、在籍確認の方法も訪ねておいたほうが無難です。同じような確認方法をする業者であれば、同じところでつまずいてしまいます。この時点で2件の申し込みの事実が信用情報機関に上がっていることになりますから、後がありません。審査が始まる前に、その件を確認しましょう。

ネットで申し込んだ時点で、ある程度の審査を行うため、信用情報機関に個人情報を取り寄せる業者もあります。そうなるとそれだけで申し込み件数が1件とカウントされ、申込ブラックに近づいてしまいます。もし不安材料があるのであれば、まず電話で問い合せてみましょう。問い合わせの段階では、申し込みにはなりません。申し込みの履歴は6ヶ月程度で消えますが、それまでは申し込んでも審査に通りにくくなっています。それを承知で再度申しこめば、そこからまた6ヶ月経過しなければならなくなりますので、最初失敗した申し込みからアクションを起こさず、じっと6ヶ月待ったほうが確実です。

銀行なども同じですが、貸金業者は「嘘」を嫌います。大手は審査もシステマティックになっていますので、すべてネット上で完結させる業者も増えつつありますが、中小の貸金業者になると未だに人と也といった印象を重視する審査を行なっている業者もあります。申込書などではわからない怪しさなどを見逃さないといった社員教育を受けている場合も多々あります。お金を借りるという行為自体が人を萎縮させてしまいますので、しどろもどろすることは範疇です。申込書と口頭での内容、確認書類などの間に相違があったりなどするなどは見逃しません。人間が嘘を付くときにしでかしてしまう仕草や言動にも注目している担当者もいます。

ちょっとした嘘で審査が否決となってしまうのはもったいないことですので、他人が電話確認をするなどはしてはいけません。