消費者金融借入必要書類というのをご存知でしょうか。銀行や消費者金融でお金を借りる場合には、それに必要な書類を提出する必要がありますので、借入をする前に、まずその書類をきちんと準備しておくようにしましょう。それでは、どのような書類が、消費者金融借入必要書類とみなされるのでしょうか。

まず必要なのは、本人確認の書類です。なぜ本人確認がそこまで重視されるかといいますと、本人と申込者が同じでないと、借入ができないからです。つまり、本人以外の人物が、本人になりすまして勝手にお金を借りてしまうこともありうるわけで、それを防ぐために、本人確認の書類の提出が義務付けられています。この場合は運転免許証が、写真がついているのでベストですが、それ以外に保険証やパスポートでも構いません。また、学生の場合は学生証でもOKですし、会社勤めの場合は社員証でも大丈夫なこともあります。
（⇒学生がお金を借りる場合の注意点）

それから収入証明です。会社に勤めている場合は、数か月分の給与明細及び源泉徴収票、自営業の場合は確定申告書のコピーを持参するといいでしょう。また、消費者金融では、パートやアルバイトでも借入れができますが、パートやバイトの場合は給与明細が発行されないこともあります。その時には、給与振込用の口座の通帳など、収入額がわかるものを準備しましょう。

最近は収入証明がなくても、借入が出来る消費者金融も増えています。特に上限50万円までの借入の場合は、収入証明なしを謳い文句にしている業者も多くなっています。しかし、準備しておいた方がいい場合もあります。それは、在籍確認をしてほしくない場合に、必要になることがあるからです。在籍確認というのは、申込用紙に記入された勤務先に、本当に在籍しているかどうかを確かめるために、勤務先に電話を入れることですが、会社に電話をしてほしくないという人もいるわけです。その場合には、やはり給与明細を持参しておいた方が、その会社に勤めていることが証明されて便利です。

また、今ではネットからの申込も増えています。特にネットでの即日キャッシングは消費者金融が中心になっており、忙しくて店舗に行けない人でも申し込めるため、利用者も増えています。この場合はPCや携帯で業者サイトにアクセスし、フォームに必要事項を入力して送信するわけですが、もちろん送信フォームから書類を送ることはできません。この場合の必要書類は、FAXやアプリを利用して送ることになります。アプリを使う場合は、いったん書類を画像化してから送付します。

それから、既にご存知でしょうが、消費者金融には総量規制というものがあります。これは、2010年施行の改正貸金業法で新たに設けられたもので、借り過ぎや多重債務、またはそれによる債務整理の増加を防ぐために、年収の3分の1を借入限度額と定めたものです。これはすべての消費者金融での借入に適用されますので、複数件の消費者金融を利用している場合は、金額によっては、必要書類をきちんと揃えていても、収入や信用情報に問題が無くても、審査に落ちることがあります。その時には、総量規制対象外の業者や銀行の利用をお勧めします。

それと総量規制でもう1つ気を付けたいのは、専業主婦が配偶者名義で、消費者金融で借入を行う場合です。配偶者名義で借り入れるということは、その分配偶者の借入可能額が少なくなることですから、必要書類に加えて、配偶者の同意が必要になります。ですから、専業主婦の借入の場合は、事前に配偶者とよく相談したうえで、同意をもらっておくようにしましょう。しかし、何かの理由があって、配偶者に内緒で借入をしたい場合は、銀行を利用するのがいいでしょう。

他にも書類関係で気を付けておきたいことがあります。それは、ちょっと意外に思えるかもしれませんが、申込用紙です。当然の話ですが、申込用紙に所定の事項を記入しないことには、融資をしてもらうことはできません。この用紙の記入の仕方が悪くて、審査に落ちるというケースもあります。まず、個人情報や勤務先の情報はきちんと記入できているでしょうか。たとえば電話番号などを間違って記入すると、それだけで落ちるということもあります。また、勤務先の名称はできるだけ詳しく、株式会社何々といった形で記入するのがいいでしょう。

それから、他からの借入件数と借入金額です。これも多く融資してもらいたいため、数をついごまかしたり、少なめに書いたりしたくなるのですが、審査の段階では、その人の信用情報がチェックされます。この時、本当は3件利用しているのに1件しか記入されていなかったりすると、嘘を書いているのがわかり、審査通過にはきわめて不利となります。また借入金額も、総量規制の実施によりかなり厳しくなっていますし、これも信用情報でわかることですので、嘘を書かずに、ありのままを記入するようにしましょう。

また、きちんとした字で書くことも大事です。字の上手下手は問いません。きちんと読みやすい字で書かれていれば、やはりその人への信用は高まります。逆に、収入もあって信用情報もきちんとしている人であっても、字が汚ければ好感度は低くなります。特に、収入が少ないけど融資をしてほしい、そのような場合は、きちんとした態度で臨むことで、いくらかでも貸してもらえる可能性も高まります。

最後に、気を付けたい業者として闇金を上げておきます。違法業者のため、法律で定められた20パーセントよりも高い金利でお金を貸し付け、しかも、何かで返済が遅れた場合には。これまた法律で禁じられている取立て、たとえば家や職場に押しかけて返済を迫るなどの取立てを行うので有名です。この闇金でもし借入をした場合は、必要書類として借用証書や印鑑証明と公正証書の作成委任状、場合によっては債権譲渡関連書類などを提出させられることがあります。それは当然と思われるかもしれませんが、闇金にとって都合のいいように利用されるケースが多いので要注意です。

また、闇金ではいわゆる白紙委任状も提出させられます。委任状と書かれていたり、あるいは全く白紙の場合もあるのですが、その書面に捺印をさせられます。印鑑を押したことで、悪用される確率が非常に高まりますので、絶対に押さないようにしてください。何よりもまず、このような書類を提出させる業者は利用しないように越したことはありません。大抵の場合、無職でもOK、あるいはブラックでも借入ができるといった謳い文句を掲げる業者が多いのですが、そううまい話というのはありません。

場合によっては闇金は、消費者金融の体裁で貸し付けることもあります。ただ、この場合も金利が不当に高いですし、店舗の中に貸金業者の登録番号がないなどの理由で見分けがつきます。何よりも普通の消費者金融であれば、公正証書の作成委任状とか、白紙委任状などを、必要書類として提出させることはまずありません。その点をよく見極めて、闇金からは決して借入をしないようにしましょう。また、ネットには闇金関連のデータもありますので、借入の前にそれを参考にするといいでしょう。

もう1度おさらいをしておきましょう。消費者金融借入必要書類に必要なのは、本人確認と収入証明で、収入証明はなくても借入ができることもありますが、準備しておくと便利なこともあります。また、消費者金融は総量規制があるため、書類がきちんとしていても、借入額によっては融資を受けられないことがありますし、専業主婦が配偶者名義で借入をする場合は、必要書類に加えて配偶者の同意が必要になります。申込用紙にはきちんとした字で、事実をそのまま書くようにしてください。それから、闇金を利用すると、悪用されかねない書類の提出を命じられます。それでなくても違法業者で金利が不当に高く、延滞の際の取立ても厳しいので、闇金からの借入だけは行わないようにしましょう。